HP、高拡張性とコスト削減を実現する「Flexible Data Center」を発表“バタフライ設計”データセンター

「Flexible Data Center」は、管理機能を集約したセントラルコア(蝶の胴体部分)とデータセンターモジュール(羽の部分)にさまざまな付属モジュールを組み合わせることで、低価格なグリーンデータセンターを構築できるという。

» 2010年07月28日 16時01分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 米Hewlett-Packard(HP)は7月27日(現地時間)、プレハブ形式のデータセンター「Flexible Data Center(Flexible DC)」を発表した。プレハブ形式の採用で構築コストは従来のデータセンターの約半分となる。また、独自の空冷、電源システムによりPUE(Power Usage Effectiveness)は1.2を達成するという。

 flexible DC 1

 HPによると、現在多くの企業でデータセンターの老朽化が問題になっている。建て替えには時間もコストもかかり、改築にはリスクが伴う。コンテナ式のデータセンターであれば柔軟性があり、構築コストも抑えられるが、将来的な拡張を見越してスペースを確保する必要がある。Flexible DCはこうした問題の解決を目的として開発されたという。

 Flexible DCは、同社が「バタフライ設計」と呼ぶ蝶のような構成が特徴。蝶の胴体に当たる部分にネットワーク、セキュリティ機能および管理者やスタッフ用エリアを設置し、4枚の羽に当たる部分に1枚当たり800キロワット規模のデータセンターモジュールを設置する。

 flexible DC 2 Flexcible Data Centerの構成要素

 冷却システムは従来の高床式ではなく、データセンターモジュールの外部にニーズに合わせた冷却モジュールを配置するシステムになっている。水冷式は採用しておらず、年間の電力および冷却コストを従来より51.3%削減できるとしている。

 Flexible DCは、同社が5月に新設したCFS(Critical Facility Service)部門を通じて購入できる。

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