2011年の国内ソフトウェア市場は8.1%減の見込み、IDC Japan調べ

IDC Japanが発表した2015年までの国内ソフトウェア市場予測では、東日本大震災を契機にSaaSやオープンソースソフトウェアの採用率が加速するとしている。

» 2011年05月24日 14時48分 公開
[國谷武史,ITmedia]

 IT調査会社のIDC Japanは5月24日、国内ソフトウェア市場の2010年実績と2011〜2015年の予測を発表した。2010年の市場規模は前年比5.1%の2兆1379億1600万円となったが、2011年は東日本大震災の影響から8.1%減のマイナス成長に転じると予測する。

 2010年の市場動向を大分類で見ると、アプリケーション市場では前年比6.2%増の8752億4600万円、アプリケーション開発/デプロイメント市場では同4.2%増の4450億5100万円、システムインフラストラクチャ市場は同4.4%増の8176億1900万円になったと推定する。大きな落ち込みを見せた2009年の反動や、PCおよびサーバの好調な出荷を受けて復調した。

 2011年予想では、東日本大震災の影響から8.1%減の1兆9656億3700万円を見込む。また、2010〜2015年の年間平均成長率は0.6%で、2015年の市場規模は2兆2071億7500万円になると予測。ソフトウェア&セキュリティ グループマネージャーの赤城知子氏は、「震災の影響からSaaS、オープンソースソフトウェア、クラウドサービスの採用率が加速し、パッケージソフトウェア市場の成長を阻害するだろう」と指摘する。一方で、統合的な事業継続計画を迅速に構築できるソフトウェアソリューションの注目度が高まると分析している。

国内ソフトウェア市場 売上額予測、2008〜2015年(出典:IDC Japan)

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