脱獄ツール導入には幾つかのメリットがある半面、不正なアプリによって端末が使えなくなったり、Appleのサポートを受けられなくなったりする可能性があるという。
AppleのiOS搭載端末で非公式のアプリケーションを利用できるようにした「脱獄(Jailbreak)」ツールのiPhone 4SおよびiPad 2対応版が公開された。
同ツールは1月20日付でリリースが発表され、iOS 5.0.1を搭載したiPhone 4SとiPad 2に対応している。同プロジェクトのブログによれば、両製品に搭載されたデュアルコアのA5プロセッサが障壁となって脱獄ツールの開発が極めて難しくなったことから、さまざまなiOSハッカーグループが力を結集。クラッシュリポートを集めて情報を蓄積し、複雑なエクスプロイトを組み合わせて開発に当たったという。
セキュリティ企業の英Sophosは、ブログで脱獄ツール導入のメリットとデメリットを紹介している。メリットとしては、ファイルシステム全体が見渡せること、端末との間でファイルを無制限にやり取りできるようになること、App Store以外の場所から入手したソフトウェアを実行できることなどを挙げた。
一方、デメリットとしては、端末への不正アクセスが容易になり、不正なソフトウェアなどのインストールによって端末が使えなくなったり、Appleのサポートを受けられなくなったりする可能性もあると指摘している。
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