「われわれだけがコンピューティングの未来を切り開くパートナー」とロメッティ新CEOIBM PartnerWorld Leadership Conference 2012 Report(2/2 ページ)

» 2012年03月01日 08時00分 公開
[浅井英二,ITmedia]
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 人々や機器が生み出していくデータは日に日に膨れ上がっている。いわゆる「ビッグデータ」だ。大半を占める非構造化データを含め、情報を統合して分析し、迅速で適切なアクションにつなげていくSmarter Planetでは、コンピューティングはもはや企業のバックオフィスにとどまらない。

 IBMリサーチでは毎年、コンピューティングの将来を見通す「Global Technology Outlook」をまとめているが、6年も前からこのビッグデータに言及してきたほか、やはりほぼ同時期には自然言語の質問に解答できる次世代コンピュータ「Watson」の開発にも着手していた。

 「われわれは常に将来にも投資をしている。次のコンピューティングはビジネスの第一線において使われ、得られた洞察によってより良い営業成果が引き出せるようになる」とロメッティ氏。

新たな顧客とは?

 新たな顧客についてロメッティ氏は、「既存の顧客企業の中にいる。役割が再定義されつつあるCFOであり、CMOだ」と話す。彼女は、ビジネスアナリティクスで経営を立て直したオハイオ州シンシナティ市の動物園を引き合いに出し、「プロジェクトを推進したのはCMOだった」と明かす。しかし、そのCMOの大半はビッグデータやソーシャルメディア、新たなデバイスに馴染みはない。

 「われわれの調査に対して、CMOの約7割は準備ができていないと答えている。IBMは彼らにインパクトを与え、新しい市場を創造する」とロメッティ氏。

 また先週、インドの携帯電話事業者最大手、Bharti AirtelのCEOを訪ねた際、先端技術を容易に適用できる統合された製品やソリューションを求められたとし、パートナーらにIBMの広範なハードウェアとソフトウェアを活用するよう訴えた。

 「きのう発表した“blue on blue”プログラム(IBM Solution Accelerator Incentive:ハードウェアとソフトウェアを一緒に販売したときの報奨金)は魅力的? みんな、ビジネスの話になると目の色が変わってくる(笑い)」(ロメッティ氏)

 さらにIBMは4月11日、ハードウェアとソフトウェアがデザイン段階から統合され、さらに専門知識も融合した、業界初のファミリー製品「Expert Integrated System」を世界同時発表するという。

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