クラウド事業者の販売網やマーケティング、サービス開発を推進する「HP CloudAgile プログラム」を開始した。
日本ヒューレット・パッカードは9月5日、クラウドサービス事業者の販売網拡大やマーケティング、サービス開発などを推進する「HP CloudAgile プログラム」を開始した。NTTコミュニケーションズ、IDCフロンティア、インターネットイニシアティブ、日立システムズ、GMO インターネット、GMO クラウドの6社が参画している。
同プログラムは、HPの技術を利用してクラウドによるサービスやソリューションを提供する事業者を対象に、事業展開の支援をHPが行うもの。海外では2011年にスタートしており、約50社が参加しているという。HPと参加企業とは個別契約をそれぞれ締結する形となる。
具体的には、まず販売およびマーケティング面で企業顧客への共同アカウントプランニングの制度化や共同マーケティングの資金提供を行う。技術支援では垂直統合マシン「HP CloudSystem」の導入支援や、HP CloudSystemをハイブリッド環境で利用する際のリソース拡大(バースティング)に必要なAPIの提供、さらにはOpenStackベースのHPのクラウド基盤技術およびHP Moonshotサーバなどの最新技術を提供する。また、サービス開発では技術トレーニングやデモンストレーション環境、ファイナンスサービスを提供していく。
プログラムを活用することで参加企業は(1)HPとの協業による自社サービス販売網の拡大、(2)海外展開の検討時におけるHPのグローバルサポート、(3)HPとの協調マーケティングによる販売促進、(4)HPの技術支援によるソリューションを用いた新規サービス開発と市場投入――といったメリットを得られるとしている。
執行役員エンタープライズグループ営業統括 クラウド営業統括本部長の松浪幹生氏によれば、海外では同プログラムを通じてこの1年間に約3000件の営業案件を発掘し、1億ドル規模の事業につなげたという。マーケティング投資も総額200万ドルに達している。
執行役員 最高技術責任者の山口浩直氏は、「国内企業でもクラウド利用が本格的になり、今後はオープンでシームレスにつながるクラウドがより求められる。今回の取り組みが企業ユーザーの選択肢になるよう取り組みたい」と述べた。
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