NEC、PLMソリューションに水平分業型開発を支援する企業間情報共有機能を追加

NECはPLMソリューション「Obbligato III」に、水平分業型の製品開発を支援する企業間情報共有機能を追加することによって、社外の取引先と製品技術情報の安全・迅速・確実な共有を実現した。

» 2013年11月14日 14時49分 公開
[ITmedia]

 NECは、製造業における設計図面・仕様書・部品表などの製品技術情報を製品ライフサイクルにわたって統合管理するPLM(Product Lifecycle Management)ソリューション「Obbligato III」について、EMS(電子機器の受託生産を行う企業)やODM(相手先ブランドによる設計・生産の受託を行う企業)などの社外取引先と、製品技術情報の安全・迅速・確実な共有を実現する「ObbligatoIII/Collaboration Platform(コラボレーション基盤)」を製品化し、11月14日から販売を開始した。

 昨今、電機・ハイテク業界を中心に国内外のEMSやODM、部品メーカーなどを活用した水平分業による製品開発が増加しており、これらの取引先との製品技術情報の安全な共有が課題となっていた。また、3次元CADデータをはじめとする大容量データを、通信事情の良くない国々とも迅速・確実にやり取りする手段も求められていたという。今回の製品はこうした課題に応えるものであり、NEC自身がグループ内に導入しているシステムを基に製品化したものだ。

 製品の主な特徴としては、取引先との安全かつリアルタイムな情報共有を実現すること。取引先に3次元CADデータや仕様書などのデータを送付する際、イントラネット外に設置した情報共有用サーバ(外部ポータル)を介してやり取りする機能を提供している。社外からイントラネット内のファイルに直接アクセスさせる必要がなく、さらに情報共有用サーバ上に設置した取引先ごとの専用領域を利用するため、安全で確実な情報共有が可能になる。

システムイメージ

 ほかにも、大容量ファイルの送付時間を最大6割短縮可能な「大容量ファイル転送オプション」、取引先のファイル受領状況や閲覧状況などをエビデンスとして保存することで情報共有を確実なものとする「配付管理オプション」などの機能も用意されている。

 NECはこれまでObbligatoシリーズを国内750社以上の製造業に納入しており、今回の製品ついては今後3年間で50社への提供を目指すとしている。

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