IDC Japanが発表した国内ストレージソフト市場動向によると、成長のパターンに変化が見えはじめているという。
IDC Japanは8月18日、国内ストレージソフトウェア市場の2013年分析と2018年までの予測を発表した。2013年の市場の売上は782億200万円で、前年比13.4%のプラス成長だった。2013〜2018年の年間平均成長率は4.2%で、2018年の市場規模を961億円と予測している。
同社によると2013年の市場は、データ保護/リカバリ、ストレージレプリケーション、ストレージ管理系ソフトの各セグメントがそれぞれ成長した。これはデータ保護/リカバリのみが市場をけん引するという、ここ数年の成長パターンとは異なる傾向だという。
こうした変化の背景に、サーバ仮想化へのシフトが挙げられるとしている。多くの企業システムのサーバが仮想化されたことで、インフラ運用の迅速性、効率性への要求もレベルアップし、高度なストレージ機能を利用するユーザーが増えてきている。こうしたレベルアップしたニーズが、データ保護/リカバリ以外のセグメントの製品の成長をうながした。
IDCでは、2014年以降もストレージ運用に関する機能的な要求は継続的に高まるとみており、保有データは量、種類ともに増え、ストレージソフトに対する需要は増加傾向が続くとしている。また、ソフト供給側では今後に高度な機能を価格へどう設定するかによって競合関係に変化が起こる可能性があるとしている。
ITインフラの運用ではコモディティ化したハードとソフトの組み合せによって効率化/自動化を図る方向が目指されているという。IDCではストレージの運用も同様な流れで進むことから、ストレージ関連ソフトのテクノロジー、アーキテクチャはより重要さを増していくとしている。
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