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» 2015年06月25日 07時00分 公開

“2カ月で百万円規模”の出張費削減も コニカミノルタの“一石二鳥”なIT投資 (2/2)

[後藤祥子,ITmedia]
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 社内の音声通話環境がシスコシステムズの製品で構築されていたことから、ビデオ会議システムも同社の「TelePresence」を採用。一番の決め手は使いやすさだ。TelePresenceは、タッチパネル形式のコントローラーが付属し、画面上で通話相手を選んで接続ボタンを押せばすぐに相手につながる。「多くのビデオ会議システムはテレビのリモコンのようなものを使って操作しますが、使い慣れていないと、どのボタンを押せばいいか迷うこともあります。いかにシンプルで操作しやすいかも重視しました」(藍氏)

Photo シニアの役員でも操作しやすいタッチパネル操作を採用している点も決め手になった

 導入したビデオ会議システムは好評で、出張せずにビデオ会議で打ち合わせを済ませることが増えたという。これまでWeb会議で行っていた商材の勉強会も、テレビ会議越しに参加できるようになり、画質や音質が向上したと満足度も上がっているようだ。コミュニケーションロスがどれくらい軽減されたかについては、導入から日が浅いこともあり、まだ具体的な計測はできていないというが、利用した社員の多くが利便性の向上を実感しているという。

 ビデオ会議システムは投資対効果が測りにくく、二の足を踏む企業も多いが、コニカミノルタビジネスソリューションズのケースではビデオ会議システムの利用が出張コストの削減につながったという。

 同社は10台のビデオ会議システムを導入するのに数百万円を投資したが、導入後、大幅な出張コストと人件費の削減に成功している。「このままいけば年間1000万円を大きく超えるコスト削減につながり、初年度に初期導入コストを回収できる見込みです」(同)

さらなるコミュニケーションの深化へ

 新たなコミュニケーション手段が増え、それを利用する中で、新たな課題も見えてきた。1つは社外からのビデオ会議システムへの接続だ。「現在は接続が社内に限られているので、社外からのアクセス対応に期待する声も挙がっています」(藍氏)

 同社が展開している“バーチャル営業同行”を積極的に活用しようという動きもある。「ITコンシェルジュ」と呼ばれるこの取り組みは、取引先を訪問する際に社内の識者がWeb会議システムを通じて同行し、遠隔から商談支援を行うというもの。技術面の詳しい説明が必要となる訪問時には、営業から予約をしておけば、識者がスタンバイして商品のデモンストレーションや説明、顧客からの質問に対する回答を行う。質問を持ち帰ることなく対応でき、地域を問わずに実行可能なこの取り組みは、出張コスト削減にもつながり、同社は今後、さらなる活用を図っていく考えだ。

 また、今後は社内にWeb電話帳システムを導入し、活用する予定だ。「社内の電話帳に、社員それぞれが自分の強みや得意分野を書き込めるようにして、キーワードを入れると“誰がその分野に強いか”が分かるようにします。これが外出先から検索できるようになれば、取引先で困ったときにもすぐ、詳しい人を探して対応できるようになります」(同)


 コニカミノルタビジネスソリューションズは、新オフィスを“新たな働き方を創造する場”と位置づけており、そこで得たさまざまな知見を顧客にフィードバックしている。同社の“自由闊達なコミュニケーション”に向けた取り組みも、さまざまな企業に波及していくに違いない。

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