VPNを使わなくても、安全なテレワークが「必要な期間分だけ」の料金で可能に? AWSが見せる可能性

全社テレワークの環境を構築しようとする企業にとって、クラウドやVPN、仮想デスクトップといった用語はおなじみのものだろう。ただし、これらを既に導入している場合でさえ、従来とは異なるニーズに既存の仕組みが耐えられず、パフォーマンスが落ちてしまう場合もあるという。AWSの新サービスは、こうした課題を解決できるのか。

» 2020年05月11日 07時00分 公開
[谷川耕一ITmedia]

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 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の対策が急がれる中、企業はさまざまな方法で安全なテレワーク環境の構築を急いでいる。

 多くの企業が、オフィスのPC環境を外部から安全に使う仮想デスクトップ(VDI)や、社外から社内システムにアクセスする仮想プライベートネットワーク(VPN)の活用を試みている。ただし、従来のVPNは全社テレワークに耐えるような用途を想定していなかったため、急なテレワークで“パンク”してしまったという話をよく聞く。

 また、普段からパブリッククラウドを使っていて、一見テレワーク移行に問題がなさそうな企業でさえ、実は多くの社員が外部からアクセスするリソースにVPNを使っていて、それがテレワークのネックになっている場合も多いようだ。AWSが2020年4月に発表した新サービスは、こうした課題を解決しようとするものだ。

テレワークで素早く安全なクライアント環境を提供するAmazon WorkSpacesとは

 「Amazon WorkSpaces」は、Amazon Web Services(AWS)が提供するデスクトップアズアサービス(DaaS)だ。

 パブリッククラウドで提供されるDaaSは、新型コロナウイルス対策で急きょテレワーク体制への移行を余儀なくされた企業にとってメリットが大きい。Amazon WorkSpacesはフルマネージド型のサービスなので、VDI環境を導入するために別途HCI(ハイパーコンバージドインフラ)などのハードウェアを調達する必要もない。

 同サービスについて「数分で使い始められます。1台から利用でき、導入時にサイジングも初期費用も必要ありません」と話すのは、アマゾン ウェブ サービス ジャパンの瀧澤与一氏だ(技術統括本部 レディネスソリューション本部 本部長 / プリンシパルソリューションアーキテクト)。

専用デバイスがなくてもテレワークを実現できる、その機能とは

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