ソフトバンクと日本マイクロソフトが手を取り、業界別のソリューション開発を進める。5GやAI、クラウドと通信インフラを組み合わせ、マネージドサービスも含む包括的な提案が可能になる見込みだ。
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ソフトバンクと日本マイクロソフトは2023年8月2日、クラウドサービスや生成 AI(人工知能)領域を中心としたソリューション開発や販売についての戦略的提携に合意したと発表した。
両社は本提携を通して、Microsoftが提供する「Microsoft 365」「Microsoft Azure」「Azure OpenAI Service」や、ソフトバンクが提供する 5Gをはじめとするモバイルネットワークや固定ネットワーク、音声通話サービスなどを組み合わせた包括的なソリューションの提供を進める。
ソフトバンクは「Microsoft Azure」を自社の推奨クラウドプラットフォームとして利用し、「Microsoft 365 Copilot アーリーアクセス プログラム」に参加して、「Microsoft 365 Copilot」の導入を開始する。早期に「Microsoft 365 Copilot」を自社で利用することでノウハウやユースケースを蓄積し、ソリューション開発や顧客支援に生かす。
両社が発表したプレスリリースによればソフトバンクは法人事業領域において国内の大企業の約93%と取引実績を持ち、約3300人の法人営業担当者を抱える。
本合意により、今後同社はMicrosoftのクラウドサービスに特に精通した約300人の担当者がMSP(Managed Service Provider)サービスなどを通して導入支援を進める。
今回の提携では以下の4点を共同で推進する。
それぞれの詳細は以下の通りだ。
ソフトバンクは、日本マイクロソフトを「推奨クラウドサービスパートナー」と位置付け、自社顧客に「Microsoft Azure」「Azure OpenAI Service」「Microsoft 365」などのクラウドサービスの提案および導入支援を推進する。日本マイクロソフトは、ソフトバンクを「推奨ネットワーキングサービスパートナー」と位置付け、「Microsoft Azure」を契約する顧客に5Gをはじめとするソフトバンクの通信ネットワークを提案、導入支援を推進する。
「Azure OpenAI Service」などの生成AI領域を中心としたソリューションパッケージを業種別に拡充して提供する。同時に「Microsoft Teams」向け音声通話サービス「UniTalk」などの既存ソリューションと組み合わせた提案も検討する。
ソフトバンクが自社内で利用するAIチャットの導入プロセスやノウハウを提案に生かす他、同社社内の生成AI活用アイデアなどを盛り込んだパッケージ開発も検討する。
コンサルティングやクラウド環境の構築支援を共同で推進する。特に生成AIの利用を想定したデータ利用について、「Microsoft Fabric」をベースにコンサルティングを提案する。
ソフトバンクの法人向けインターネットサービス「SmartInternet」と「Microsoft Azure Peering Service」の連携サービスについて2023年内の提供を目指す。加えて今後は5G通信への対応も進める。
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