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手ブレ軽減&生活防水の世界最小8メガ機「μDigital 800」レビュー(2/6 ページ)

» 2005年06月27日 17時58分 公開
[荻窪圭,ITmedia]

 まず同じシーンを比べてみよう。

 (編集部注:今回レビューに使った製品は試作機で、撮影画像は最終製品版とは異なる可能性があることを断っておきます)

800万画素モード。ISO200。1/10秒。AWB
ブレ軽減モード。ISO1000。1/50秒。AWB

 背景の壁を見るとノイズ低減処理の跡が見て取れるが、強く気になるわけではない。しかし猫を見ると、ISO1000の方は毛のディテールが潰れていてかなり不自然になってしまった。またAWBの効き具合も違っている。猫の毛の処理が難しいのは分かるとして、ホワイトバランスが変わるのはどうかと思う。

 でもシーンによってはISO1000でもしっかり撮れる。

ブレ軽減モード。ISO1000。1/40秒F2.8

 マクロモードで撮った超美味なかき氷だが、これはノイズも少なくなかなかの写りで、質感もそれなりだ。ノイズ低減処理がかかっている分不自然さは否めないが、大きくプリントして飾ろうなんて思わなければ結構実用的だ。

 次は苦手なシーンを1枚。多くの人が気になると思われる、2005年度高感度デジカメの第1号、富士写真フイルムの「FinePix F10」と比較してみこう。F10も300万画素モードにセットし、ISO1600同士で野良猫を撮り比べてみた。

FinePix F10。ISO1600。1/60秒F2.8
μDigital 800。ISO1600。1/80秒F2.8

 拡大してみると分かるが、明らかに同じ画像サイズではF10の方がディテールがしっかり出ていて、階調も滑らかだ。特に毛並みを比べると違いがよく分かる。CCDの差か、高感度時の画質を最重要項目で選ぶならF10の方が上だ(なお、今回評価したのは試作機なので、製品版では改善されている可能性があることを断っておく)。

 ノイズはかなり抑えられているが、あまりに被写体が細かい不連続なパターンで構成されているとディテールがかなりつぶれてしまうと言ってよさそうだ。

 ちなみに800万画素モード(3264×2448ピクセル)時の画質は、明るくて条件さえ良ければ、ハイコントラストでシャキッとした800万画素ならではの高解像感な絵を楽しめるし、ISO200程度なら増感してもほとんど気にならないのはいい。ただ等倍にして細かくチェックすると、ちょっと影になるとざらつきが見られるし、画像サイズが大きい分ほんのちょっとした手ブレが目立つ。曇天下など撮影条件が悪くなると、ディテールの描写や階調の滑らかさなどに不自然な点も出てくる。ここまで画素数が上がると、ファイルサイズも大きくなるし手ブレも気になるしでいろいろ出てくるのだ。

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