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片手サイズにMPEG-2映像を“撮り貯め”――新Everio「GZ-MG40」レビュー(1/3 ページ)

» 2005年07月26日 03時00分 公開
[浅井研二,ITmedia]

 日本ビクターのHDDムービー“Everio”に、新ラインナップが登場した。

 昨年デビューしたグリップスタイル「GZ-MC200」/ポケットスタイル「GZ-MC100」に続き、今年春の「GZ-MC500」では3CCD搭載という新展開も見せたが、付属の4Gバイトマイクロドライブへ記録するという基本スタイルは、ずっと継承していた。

 だが今夏の新製品は、記録容量30Gバイトの「GZ-MG70」と「GZ-MG50」、20Gバイトの「GZ-MG40」というラインアップで、いずれも本体内に1.8インチHDDを内蔵するという仕様に変わった。

 つまり今回は、リムーバブルメディアではなくなったわけだが(SDカードスロットは従来と同様に装備)、これまでの“Everio”に関しても、マイクロドライブを複数枚用意して利用していたユーザーはわりと少ないのではなかろうか。

 もちろん、マイクロドライブを取り出して、ノートPCなどのPCカードスロット経由でデータを転送という手段はとれなくなったが、それと引き換えに、価格は据置きつつ記録容量が5倍以上に増えたのは、大いに歓迎すべき点といえるだろう。USB2.0端子もすでに広く普及済みなので、カードメディアでないと転送に困るというユーザーは少ないと思われる。

 性能面では「GZ-MG70」のみが1/3.6型212万画素CCDを搭載し、一方「GZ-MG50」および「GZ-MG40」では1/4.5型133万画素CCDを採用。このCCDの違いは、静止画撮影時の解像度に出ている(「最大1600×1200ピクセル」と「最大1152×864ピクセル」)。

 ただし、単純に「GZ-MG70」が高性能というわけではなく、光学ズームに関しては「GZ-MG50」「GZ-MG40」のほうが最大15倍(「GZ-MG70」は10倍)で、同じくF1.2の“明るいレンズ”も同2機種のみの搭載となる。また、「GZ-MG70」のみ、オートLEDライトではなくオートフラッシュを採用していることからも、こちらは静止画撮影も重視したいユーザー向けという位置づけのようだ。

 その中で、今回試用したのは「GZ-MG40」である。発売は8月上旬の予定で、実売価格は11万〜12万円あたりになりそうだ。3機種の中では最も手頃な価格であり、この機種のみ3つのカラーバリエーション(ミスティブルー/パウダーピンク/プレミアムシルバー)が用意されている。

photo 20GバイトHDDを内蔵した「GZ-MG40」。このミスティブルーのほか、パウダーピンク、プレミアムシルバーというカラーバリエーションが用意されている

 本体デザインは、これまでの独特なグリップスタイルとは大きく異なる。モニター兼ファインダーという趣で手前に配置されていた液晶は、左側面へ移動し、開閉式になっている。手前にはバッテリーが取り付けられ、全体の印象は一般的なシューティングタイプの家庭用ビデオカメラに近い。かといって、液晶モニターと別に液晶ビューファインダー(EVF)を装備しているというわけではない。

photo 開閉式の液晶モニターを採用し、本体デザインは全体に一般的なシューティングスタイルのビデオカメラに近くなった。液晶モニターは開閉のほか、180度回転も可能だ
photo 手前にはバッテリーを装着。付属のBN-VF707は小型タイプで、連続撮影時間は約1時間(実撮影時間は30分)
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