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ラジオをPCで快適録音――サンコー「USB AM/FM RADIO」(2/2 ページ)

» 2007年05月17日 10時48分 公開
[渡邊宏,ITmedia]
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 ソフトも本体と同様にシンプルだ。可能なのはAM/FMの選局、各10局までのプリセット、タイマー録音のみ。録音に関しては、ファイル形式(WMA/WAV)、録音品質(標準/良質/最高)、保存先(デフォルトはC:\RadioRecord)の変更が行える。録音品質とビットレートの関係は、WMA標準=64kbps/WMA良質=96kbps/WMA最高=128kbpsとなっている。

photophotophoto 説明書を一読すれば問題ないことだが、このソフトは局のプリセットを「ショートキー」、録音設定を「タスク」と表現する。録音開始時間がテンキーから入力できないのは少し面倒
photophoto 設定画面(左)、録音したファイルはこのソフトから再生することもできる。再生スピード切り替えや、インデックスマークの挿入などの機能は備えない(右)

 おそらく最もよく使用されるだろう予約録音はAM/FMも混在させた形で「タスク」に設定できるが、録音時間が重複している場合でもエラー表示は出ずに登録できてしまう。また、一度登録したタスクを編集(修正)することはできず、直したい場合は一度削除してから再登録しなければならない。この辺りは作り込みが甘いように感じる。

 録音したファイルは、「年号月日開始時間.WMV」(WMVの場合)というルールでネーミングされる。ファイルは録音したこのソフトから再生しても構わないし、プレーンなWMAないしWAVなので、ポータブルプレーヤーに転送して持ち出すことも、CD-Rなどに焼いて保存するのも容易だ。

photo 録音したファイルのプロパティ

 肝心の受信感度だが、鉄筋コンクリートの自宅マンションの窓際で試す限り、FMについては外部アンテナなしでも一定以上の感度を持つことが確認できた。やや不格好にはなってしまうが、外部アンテナをつなげば感度は飛躍的に向上する。ただ、本体のみで使う場合、設置場所次第でかなり受信状況が変わってしまうので、クリアに聞こえる場所を探して本体を置く努力は必要になる。

 FMは置き場所を探し当てればかなりクリアに聴くことができるが、問題はAM。電波の性質上しかたないという側面があることは分かっていたが(AM波は蛍光灯やPCからのノイズの影響を受けやすい)、どれだけ室内を本製品片手に歩き回っても、筆者宅ではついぞクリアな状態で聴くことができなかった。FMと同様、外部アンテナをパッケージに付属させるか、外部アンテナ端子を用意してほしかった。


 本製品はハード/ソフトともにシンプルな作りになっており、利用に際して迷うところはほとんどない。6980円(直販価格)と価格も手ごろで、「ラジオをPCで録音できればいい」という目的がハッキリしたユーザーにとっては魅力的な選択肢になるはず。

 ただ、ラジオを録音したいユーザーの多くが、その目的に語学学習を挙げることは想像に難くないため、AMの感度が今ひとつな部分は早急に改善を求めたいところ。手軽さと価格はそのままに、次期モデルはAM受信感度の改良に期待したい。

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