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第73回 海外旅行と準備と思い出の関係今日から始めるデジカメ撮影術(1/4 ページ)

» 2007年05月24日 08時41分 公開
[荻窪圭,ITmedia]

海外旅行には準備が必要

 海外旅行といっても期間や行き先によってさまざまだが、今回は1週間程度の長さで欧米の適当な場所へ出かける、という想定にしてみよう。

 とりあえず、1週間も行くとなると確実に「バッテリー」と「メディア」の問題が発生する。1日に10枚程度しか撮らないとか、撮影枚数を稼ぐためにVGAモードで撮るとか、そういうのは想定外。せっかくの旅行なのだから、思う存分、高画質で撮って帰ろう、という前提である。

 まずはバッテリー関連。

 まずは、充電器裏側の表記をチェック。対応電圧が書いてあるからだ。

このように入力電圧が「100-240V」になっていれば、ほぼどこの国にもっていってもOK

 「110〜240V」と書いてあればまずOK。行く国に合わせて電源の変換プラグを用意すれば、そのまま現地の電源コンセントを使って充電できる。最近のデジカメはみな世界中で同じものを売っているので、充電器もまず海外対応だが、古いモデルには対応電圧に制限があることもある。

 行き先の電源電圧を調べ、もし充電器が対応していなければ、変圧器が必要になる。

 ニッケル水素充電池の場合も充電器によって国内専用のものと海外対応のものがあるので充電器のチェックを忘れずに。

 変圧器があればいいとはいえ、変圧器は結構高価で重たくて邪魔になるもの。できれば使わずにすませたい。

 続いてメディア。

 700万画素のデジカメの場合、最高画質で1Gバイトのメディア1枚に……、まあざっと300枚くらい撮れる。動画が多少混じるとしても、200枚以上は撮れるだろう。仮に1日に150枚撮るとして、2日で1Gバイト。6日で3Gバイト。

 せっかくの異国だから、目にした面白いと思ったものは片っ端から撮影しようっ、というわけで、1日100枚は最低撮るべし。

 1週間で4Gバイトのメディアが1枚、あるいは2Gバイトのメディアが2枚あれば足りる。これならブランドもののメディアを買っても、2枚で1万3000円くらい。

このようなメディアケースがあると便利。使い終わったメディアは裏返してセット、とすると間違えてセットすることもないはず

 デジタル一眼レフを持って行くような人なら、写真好きだろうから、1日に200枚は撮るだろう。さらにJPEGのFINEで撮った場合のファイルサイズも大きいので、ざっと1日2Gバイトくらいと考えると、6日で12Gバイト。全部をメディアで持って行くとなるとかなりのコストになる。

 動画をたくさん撮る人も1日に2Gバイトくらい消費するかも。

 そこまでいくと、大量にメディアを用意するよりも、現地でハードディスクに吸い上げて、メディアを使い回す方がリアルだ。

 メディアを現地で使い回す方法は2つある。

 ひとつは、ノートパソコン。HDDが10〜20Gバイトくらい余っているノートパソコンを持って行ければ、毎晩、そちらへ吸い上げてやればいい。さらに、DVD-Rにその日の分を書き出してバックアップにすると完璧。

 仕事でもないのにノートパソコンを持って行くのはイヤ、少しでも荷物を軽くしたいというのなら、フォトストレージという手もある。セイコーエプソンの「P-5000」や飛鳥の「Tripper V」という液晶モニター付のハイエンド機から、画像データバックアップ専用の低価格モデルまで用意されているので、それを活用するのもいい。

今回利用したエプソンのP-5000。大容量で液晶モニターもきれいだが、バックアップだけならもっと廉価な製品でもOK

 どうしても低コストで抑えたいなら、持って行くメディアはギリギリのサイズにし、毎晩、ホテルの部屋でマメにいらない写真・失敗写真を削除したり、小さくて構わない写真はリサイズしてファイルサイズを小さくしたりして、節約しよう。

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