μ780とμ770SWのボディデザインは対照的だ。μ780は、「Arc&Wedge(円弧とくさび形)」と呼ぶ曲線と直線を織り交ぜたスタイリッシュな形状で、どちらかといえば都会的でシャープなイメージだ。光学5倍ズームながら、奥行き24ミリ、本体重量125グラムの小型軽量ボディにまとまっていて、携帯性は非常にいい。
一方μ770SWは、防水に加えて耐衝撃性や耐荷重性をあわせ持ち、ステンレス素材の頑丈なボディを採用する。金属の板を張り合わせ、それをつなぐビスがむき出しになっているデザインからは、アウトドア向けの力強い印象を受ける。といっても工事現場用カメラのような仰々しさはなく、奥行き20.6ミリ、本体重量155グラムのスマートなフォルムだ。
操作性については、μ780のほうがボタン類が大きくて押しやすい。イルミネーテッドボタンと呼ぶ光るボタンによって、暗い場所でもボタンが見やすい点や、ダイヤル操作でモード切り替えができる点でも、μ780が一歩リードする。
μ770SWは、ボタン類がやや小さくてかたいことが気になった。ただし、起動やズーミングをしてもレンズが飛び出ない屈曲光学系のレンズなので、電源を切らずにそのままポケットに収められるなど、撮影時のカメラの取り回りという点では優れる。
どちらか1台だけを旅に持って行くとすれば、通常の旅行なら、光学3倍よりも構図のバリエーションを付けやすい光学5倍ズームのμ780を選ぶと思う。今回のアモイでもμ780のほうが出番が多かった。とはいうものの、次回以降でお伝えする雪の中や海辺への旅では、μ770SWがその真価をフルに発揮した。
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