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指先を冷えから救え! 「21世紀型 ほっかほっか手袋」橘十徳の「自腹ですがなにか?」(第19回)(2/2 ページ)

» 2007年12月25日 12時01分 公開
[橘十徳,ITmedia]
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 超電導体エレメントが入っているのはインナーグローブで、電池ケースなどもすべてインナーの方に収納する形になっている。つまり、アウターグローブとは完全に独立して使用可能で、インナーだけを取り出して別のアウターと一緒に使えるということだ。実際に着用してみたところ、アウターの中綿が多すぎてモコモコするので、スキーのストックなどは正直握りにくい。こんなときは、使い慣れたスキーグローブのアウターだけを使えばいいわけだ。

photophoto ナイロン製のインナーグローブ(左)。フィルム状の超伝導体エレメント(右)

スイッチONですぐに暖まる

 フィルム状の超伝導体エレメントはインナーグローブに収納されている。取り出すのも収納するのも簡単なので、洗濯するときにも困らない。フィルムは薄いので、手を握ったり開いたりするときもあまり気にならなかった。フィルムからは電源コードが伸びており、電池ケースに差し込んで使う。

 電池ケースは手首の部分に収納できるようになっている。電源は単三形乾電池が3本なので、それなりにかさばる。手首に重さを感じるのが嫌な人もいるかもしれない。この点、コードを延長して電池ケースを別の場所に収納できるような配慮が欲しかった。

photophoto 手首に収納する電池ケース(左)。電池ケースを開けたところ(右)

 電池ケースにはスイッチがあり、ONにすると発熱が始まる。暖まるまではだいたい1分弱くらいで、ほとんど待たずにすぐに暖かさを感じられる。使用時間は電池の種類にもよるが、室内温度28度の中ではだいたい2時間くらい。外気温が低い場合はこれよりもかなり短くなると思われる。

 ランニングコストや環境のことを考えると、アルカリ乾電池よりはニッケル水素充電池を使ったほうがいいだろう。ニッケル水素充電池の方が寒さには強いので、このような使い方にも適している。欲をいえば、ニッケル水素充電池よりもさらに寒さに強いリチウムイオン電池にしてほしかった。これなら電池ケースも小さくできる可能性がある。価格が上がってしまうかもしれないが、次回作ではぜひ検討していただきたい。

親指にも熱線を

 残念なのは、超伝導体エレメントが5本の指すべてをカバーしているわけではなく、親指だけ熱線が入っていない点だ。小指や薬指など細い指の方が冷えやすいが、完璧を期すために親指もカバーしてほしかった。電池ケースがかさばったり使用時間が短めだったりと、このほかにも色々と不満な点はあるが、スイッチのオンオフを断続的に繰り返して調節したりと、工夫すればけっこう使える。スキーやスノーボード以外でも、例えばワカサギ釣りなど、寒い中でじっとしているようなシチュエーションには最適だと思う。手先の冷えに悩まされている人は、ぜひ一度試してみてはいかがだろうか。

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