パイオニアと松下電器産業は4月24日、PDPのパネル・モジュールの開発と戦略的な生産供給に関する包括提携を行うことで基本合意した。PDPの自社生産から撤退したパイオニア に対して松下がパネルを供給。開発および生産の効率アップとコスト競争力の増強に繋げる。5月をメドに正式に提携を行う。
パイオニア「KURO」(左)と松下の「VIERA」
今回の基本合意により、両社は技術の“融合”を進める。パイオニア「KURO」の“高発光効率化技術”“高コントラスト化技術 ”“パネル超薄型化技術 ”と、松下が「VIERA」の進化形として開発を進めている「Neo PDP」の“高効率化技術”などを合わせ、省エネ、高画質のPDPパネル・モジュールを開発する方針。開発は松下が主体となって行い、パイオニアが協力する。
パネルモジュールは松下の工場で生産し、2009年秋にパイオニアが発売するPDP製品に搭載できるよう供給を開始する。画面サイズについては、現在の「KURO」(42V型、50V型、60V型)を視野に、ユーザーの要望や市場競争力を勘案しながら協議を進めるという。なお、今回の提携によって両社は共通のPDPパネルを採用することになるが、互いが「独自の画像処理技術を生かすことで、それぞれが特徴のあるプラズマテレビを提供できる」としている。
“MA-KURO”の行く末
昨日、パイオニアと松下電器産業がPDPパネル・モジュールの開発と戦略的な生産供給に関する包括提携を行うことで基本合意した。そこで今回は、少し予定を変えてパイオニア「KURO」の今後について話を進めたいと思う。
パイオニア、プラズマパネル生産から撤退
パイオニアはプラズマパネルの自社生産から撤退すると発表した。次期新製品に搭載するパネルを最後に、他社からの調達に切り替える。
パイオニア、プラズマパネル生産から撤退か
パイオニアがプラズマテレビ用のパネル生産から全面撤退する方向で調整に入ったと一部新聞が伝えた。2008年にもパネルの自社生産を中止し、松下電器産業からパネル供給を受けるという。
“新世代パネル”搭載のVIERA、5シリーズ一挙に登場
パナソニックが薄型テレビ新製品「新・ヒューマンビエラ」5シリーズ12モデルを発表した。このうちプラズマ3シリーズには、予備放電を3分の1に低減した“新世代プラズマ”を搭載。コントラスト比3万:1という「パワーアスリート画質」(同社)だ。
「KURO」より黒い漆黒のプラズマが見せた近未来
多くの“次世代テレビ”が登場した「2008 International CES」。中でも高画質化の可能性を大いに示したのがパイオニアだ。同社常務執行役員でパネル開発を指揮してきた佐藤陽一氏へのインタビューを交えつつ、KUROならぬ“MA-KURO”(真っ黒)を実現した新技術を検証していこう。
「KURO」が示すディスプレイのトレンド
パイオニア「KURO」シリーズの評価が高く、麻倉氏も注目するひとり。世代違いともいえる画質は各方面に大きな影響を与えており、分析することでディスプレイのトレンドすらも浮かび上がる。
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