ニコンはデジタル一眼レフカメラ「D700」を7月25日より販売開始すると発表した。価格はオープンで、実売想定価格は33万円前後。「AF-S VR Zoom-Nikkor ED 24-120mm F3.5-5.6G(IF)」をセットした「D700 レンズキット」も用意される。こちらの実売想定価格は40万円強の見込み。
新製品は「D3」と同一サイズのフルサイズCMOSセンサーを搭載したハイアマチュア向けモデル。D3と共通する機能や装備を多く備えながら、小型軽量化を進め、同時にコストパフォーマンスを高めた。
搭載するCMOSセンサーは36×23.9ミリの「FXフォーマット」で、有効画素数は12.1メガピクセル。35ミリフィルムに準じた広い撮像面積を持ち、高いS/N比と広いダイナミックレンジを確保。D3と同様の高速な映像の読み出しも可能なほか、14ビットA/D変換も備えている。撮像範囲は「DXフォーマット」(24×16ミリ)を選択することも可能で、DXレンズ装着時には、DXフォーマットに切り替えられる。
AFシステムもD3同様、51のAFポイントを持つ「マルチCAM3500FXオートフォーカスセンサーモジュール」で、中央部の15点は装着したレンズの階調F値がF5.6までクロスセンサーとして機能する。AFポイントは11点から任意の1点を選ぶことも可能だ。
D3には搭載されていなかったセンサークリーニング機能も搭載。D300などと同様にローパスフィルターを振動させてホコリやゴミを払い落とす仕組みで、電源のON/OFFに連動するほか、メニューから任意のタイミングで動作させることもできる。
ISO感度は200〜6400。ISO6400の高感度でもノイズの少ない撮影が行えるほか、ISO100相当への減感とISO25600までの増感も行える。起動時間は約0.12秒、レリーズタイムラグは約0.040秒(CIPA基準)と高速で、連続撮影は最速約5コマ/秒(最大100コマまで)。連続撮影については別売のバッテリーパック「MB-D10」を装着することで最速約8コマ/秒までの高速化が行える。
同社のデジタル画像処理コンセプト「EXPEED」 (エクスピード)ももちろん実装。1005分割されたRGBセンサーを利用し、被写体の明るさ、色を認識して制御を行うシーン認識システムや、白トビと黒ツブレを軽減しながら、コントラストも保つ「アクティブD-ライティング」も備える。なお、「アクティブD-ライティング」については被写体のコントラストに合わせて自動的に効きを変更する「オート」モードを新たに搭載している。
背面にはD3と同サイズの3インチVGA液晶を搭載し、ライブビュー機能も搭載する。ライブビューについては全AFポイント(51点)を用いたTTL位相差検出方式AFでピントあわせができる「手持ち撮影モード」と、三脚の利用を前提に任意ポイントでコントラストAFによるピントあわせが行える「三脚撮影モード」の 2つを備えている。ライブビューモードへの移行はFnボタンに登録可能で、ボタン1つでライブビュー撮影が可能だ。撮影時には水準器表を画面に重ねて表示する機能も持つ。光学ファインダーの視野率は約95%、倍率は約0.72倍。
サイズは147(幅)×123(高さ)×77(奥行き)ミリ、約995グラム(本体のみ)。記録メディアはコンパクトフラッシュ(TypeI/II、UDMA対応)。付属バッテリー「EN-EL3e」で約1000枚(CIPA基準)の撮影が行える。
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