小型ボディの魅力を堪能できるオリンパス「E-420」「E-520」
中級機を越える魅力を備えたエントリー機、キヤノン「EOS Kiss X2」「EOS Kiss F」
値ごろ感か快適AFライブビューか、魅力それぞれなソニー「α200」「α350」
独自機能が魅力を高める1台――ニコン「D60」、ペンタックス「K200D」、パナソニック「LUMIX DMC-L10」
オリンパス「E-420」は、昨年発売された「E-410」の後継機だ。基本デザインを受け継ぎながら、画質のブラッシュアップと機能強化を実現。ボディは、従来機より約5グラム重くなったが、それでもデジタル一眼レフとしては圧倒的な薄さと軽さを誇る。他の製品とは異なりグリップ部の膨らみが小さいが、全体に小型軽量のため、キットレンズなどの小型レンズ装着時は特に持ちにくい印象はない。
液晶は、従来機よりやや大きくなった2.7型23万画素。ファインダーは視野率95%/倍率0.92倍のミラー式。倍率自体は高いが、撮像素子のサイズが一般的なAPS-Cサイズよりも小さいため、ファインダーの表示は小さい。AFフレームが3点しかない点も、ややもの足りなさを感じさせる。
ライブビューは、コンパクトデジカメのAF方式と同じ「コントラストAF(ハイスピードイメージャAF)」に新対応した(対応レンズは現在6本)。背面の専用ボタンを押すとライブビューモードに移行し、シャッターボタンの半押しでピント合わせができる。その際、AFフレームは11点から選択でき、人物の顔にピントや明るさを最適化する顔検出機能も利用できる。
手ブレ補正機能は非搭載。ただし、レンズ側に手ブレ補正機構を備えたパナソニック製のフォーサーズレンズは使用可能だ。ゴミ対策としては、超音波振動によって付着したゴミを振るい落とすダストリダクションシステムに対応。同システムの先駆けのメーカーであり、その効果は高い。
そのほか、秒間3.5コマの連写や、階調表現を広げる「シャドー・アジャストメント・テクノロジー」(階調オート)を搭載。撮影前に、露出やホワイトバランスの補正効果を確認できる「パーフェクトショットプレビュー」機能は、ビギナーには便利だろう。
カスタムメニューでは、フォーカスリングの回転方向やISOオートの上限設定など、機能と操作性を細かくカスタマイズできる。Fnボタンやドライブモードのボタンに、別の機能を割り当てることも可能だ。ただし、兄弟機の「E-520」よりもボタンの数は少なく、機能アクセスへの自由度ではやや劣る。
撮像素子は、有効1000万画素のLive MOSセンサーを採用する。撮像素子のサイズは、17.3×13ミリ(フォーサーズ規格)で、他社のエントリー機が採用するAPS-Cフィルムサイズよりもひとまわり小さい。
トータルとしては、ボディ内手ブレ補正非対応が残念だが、携帯性に優れたコンパクトボディは何ものにも変えがたい大きな魅力。ダブルズームキットに付属する標準ズームと望遠ズームはともに小型軽量なので、機動力の高いシステムを築ける。今春新発売した超薄型レンズ「ZUIKO DIGITAL 25mm F2.8」(通称:パンケーキレンズ)と組み合わせるのもお勧めだ。
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