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小型ボディの魅力を堪能できるオリンパス「E-420」「E-520」特集 初めて買うデジタル一眼レフ(2)(1/2 ページ)

» 2008年06月25日 00時03分 公開
[永山昌克,ITmedia]

抜群の携帯性を誇るオリンパス「E-420」

 オリンパス「E-420」は、昨年発売された「E-410」の後継機だ。基本デザインを受け継ぎながら、画質のブラッシュアップと機能強化を実現。ボディは、従来機より約5グラム重くなったが、それでもデジタル一眼レフとしては圧倒的な薄さと軽さを誇る。他の製品とは異なりグリップ部の膨らみが小さいが、全体に小型軽量のため、キットレンズなどの小型レンズ装着時は特に持ちにくい印象はない。

photo オリンパス「E-420」。本体重量は約380グラム
photophoto レンズマウントはフォーサーズマウントで、実撮影画角はレンズ表記の焦点距離の2倍相当(写真=左)、背面のボタン類は比較的シンプルにまとまっている(写真=右)

 液晶は、従来機よりやや大きくなった2.7型23万画素。ファインダーは視野率95%/倍率0.92倍のミラー式。倍率自体は高いが、撮像素子のサイズが一般的なAPS-Cサイズよりも小さいため、ファインダーの表示は小さい。AFフレームが3点しかない点も、ややもの足りなさを感じさせる。

 ライブビューは、コンパクトデジカメのAF方式と同じ「コントラストAF(ハイスピードイメージャAF)」に新対応した(対応レンズは現在6本)。背面の専用ボタンを押すとライブビューモードに移行し、シャッターボタンの半押しでピント合わせができる。その際、AFフレームは11点から選択でき、人物の顔にピントや明るさを最適化する顔検出機能も利用できる。

 手ブレ補正機能は非搭載。ただし、レンズ側に手ブレ補正機構を備えたパナソニック製のフォーサーズレンズは使用可能だ。ゴミ対策としては、超音波振動によって付着したゴミを振るい落とすダストリダクションシステムに対応。同システムの先駆けのメーカーであり、その効果は高い。

photophoto レンズキットには標準ズーム「ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6」が付属する(写真=左)、ストラップ取付部は三角形のリングを使う方式(写真=右)

 そのほか、秒間3.5コマの連写や、階調表現を広げる「シャドー・アジャストメント・テクノロジー」(階調オート)を搭載。撮影前に、露出やホワイトバランスの補正効果を確認できる「パーフェクトショットプレビュー」機能は、ビギナーには便利だろう。

 カスタムメニューでは、フォーカスリングの回転方向やISOオートの上限設定など、機能と操作性を細かくカスタマイズできる。Fnボタンやドライブモードのボタンに、別の機能を割り当てることも可能だ。ただし、兄弟機の「E-520」よりもボタンの数は少なく、機能アクセスへの自由度ではやや劣る。

photophotophoto モードダイヤルでは11モードを選択でき、SCENEモードではさらに18モードを選べる(写真=左)、記録メディアはCFカードとxDピクチャーカードのダブルスロット(写真=中)、ライブビュー時のAFは、ハイスピードイメージャAFのほか、位相差検出AFが働く「全押しAF」と、両者を併用する「ハイブリッドAF」を選べる(写真=右)

 撮像素子は、有効1000万画素のLive MOSセンサーを採用する。撮像素子のサイズは、17.3×13ミリ(フォーサーズ規格)で、他社のエントリー機が採用するAPS-Cフィルムサイズよりもひとまわり小さい。

 トータルとしては、ボディ内手ブレ補正非対応が残念だが、携帯性に優れたコンパクトボディは何ものにも変えがたい大きな魅力。ダブルズームキットに付属する標準ズームと望遠ズームはともに小型軽量なので、機動力の高いシステムを築ける。今春新発売した超薄型レンズ「ZUIKO DIGITAL 25mm F2.8」(通称:パンケーキレンズ)と組み合わせるのもお勧めだ。

photo E-420で撮影。絞り優先AEモード、絞りF5.6、シャッター速度1/40秒、感度ISO400、ホワイトバランスオート
photo E-420で撮影。絞り優先AEモード、絞りF5.6、シャッター速度1/125秒、感度ISO100、ホワイトバランス太陽光
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