三谷幸喜の映画監督4作目「ザ・マジックアワー」が12月3日にBlu-ray Disc化。特典ディスクにはザ・マジックアワーショー(地上波メイキング)、三谷監督のサプライズ・マジック(佐藤浩市、妻夫木聡、深津絵里、綾瀬はるか、小日向文世)、舞台挨拶(完成披露試写/朝日ホールイベント試写/初日舞台挨拶/大ヒット御礼舞台挨拶)、予告編集、種田陽平の美術の世界、メイキング・オブ・『暗黒街の用心棒』、ガンエフェクトについて、三谷監督のコメンタリー付きの未公開映像集、絵コンテ比較、キャストインタビュー集、セットが組み上がるまで、ロケ地MAP、キャスト・スタッフプロフィール、静止画メイキング、フォトギャラリー、スタッフクレジットなどを収録予定。なお、本編ディスクのみBlu-ray Discで、特典ディスクはDVDとなる。
三谷監督の怒とうのメディア露出プロモーションで話題になった本作、今回も監督自身のオリジナル脚本で、昭和の香りが残る架空の街・守加護(すかご)でさまざまな人間たちのドラマが展開する。
守加護を牛耳るギャングのボス・天塩(西田敏行)の愛人(深津絵里)に手を出した備後(妻夫木聡)は、命を助けてもらうかわりに、天塩たちが探している伝説の殺し屋・デラ富樫を連れてくることを約束させられる。デラ富樫の正体を知らない備後は、考えた挙句、無名の俳優・村田(佐藤浩一)を富樫に仕立てるという離れ業に出て、彼を街に連れてくる。
調子のいい備後の口車に乗せられ、天塩一味は村田を富樫だと勘違い。村田の化けの皮がはががれないかとヒヤヒヤする備後。当の村田は撮影だと思い込み、殺し屋に成り切って演技を続ける。ところが、本物のデラ富樫が現れて……。
イチ押しは佐藤浩一演じる、村田のこれでもかというほどの役者バカ。普段は顔の映らない吹き替えの仕事ばかりで、やっとつかんだ殺し屋役を自分の代表作にしようと意気込んでいる。まさか目の前にいるギャングが本物だとは思わないから、決して動じず、ボスの演技が悪ければダメ出し。ニセ監督・備後の「カット」がかかるまで殺し屋役に没頭し、その気迫には周囲も「さすが伝説の殺し屋」と妙に納得する。勘違いから笑いが生まれ、シチュエーション・コメディとしては抜群の面白さだ。佐藤浩一以外のキャストもハマっている。
東宝の巨大スタジオに作り上げた、独特の雰囲気を持つオリジナルの巨大セットも見もの。個人的には前作「THE 有頂天ホテル」よりも面白く、三谷監督の映画愛にもホロリ。楽しく笑って、清々しい気分にさせてくれる作品。おススメですよ。
関連サイト:http://www.magic-hour.jp/index.html(公式サイト)
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