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» 2008年10月28日 20時20分 公開

BD/DVDレコーダー特集:BDへの“こだわり”が詰まったソニー「BDZ-X95」(後編) (3/5)

[坪山博貴,ITmedia]

大幅な改善を果たした録画品質

 2008年モデルでもっとも大きな改善点であるとともに、期待もされていたのがMPEG-4/AVC録画のアップグレードだ。旧モデルはメインプロファイル止まりで解像度も1440×1080ピクセルとなっていたが、本機ではハイプロファイル対応となり、1920×1080ピクセルのフルハイビジョン記録が可能になった。なお、地上デジタル放送のように録画ソースが1440×1080ピクセルの場合には1440×1080ピクセルのままMPEG-4/AVC録画される仕様になっている。

 録画モードは、放送波をストリーム記録するDRモードに加えてMPGE-4/AVC録画が6モード。ただし、旧モデルではビットレート6MbpsだったLSRモードが5Mbpsに引き下げられ、SD解像度(720×480ピクセル)だったLRモードでも上記のようにハイビジョン録画が可能になった。同社製品の場合、そもそもMPEG-4/AVCのどの録画モードでもSD解像度の録画も可能になっているため、SD解像度の録画がLRモードのみに限定された訳ではない点に注意したい。最大1920×1080ピクセルの録画はSRモードまで、LSRモードとLRモードでは最大1440×1080ピクセル、2MbpsのERモードはSD解像度になっている。

 では、期待の録画画質はどうだろう。すでにレビューを掲載済みのパナソニック「DMR-BW930」とほぼ同条件でチェックを行ってみた。

 まず、XR/XSR/SRモードといった実用的な画質を期待される録画モードでは、旧モデルで感じられたDRモードに対するソフトフォーカス感がほぼ払拭された。同一録画ソースで比較したわけではないが、旧モデルではSRモードでまれに見られた動きの激しいシーンでの破たんもほとんど感じることがない。スポーツ中継などでは、静止画にしてしまうと画面が大きくパンしたシーンなどでは乱れもあるのだが、そこから収束するまでが早く、動画としての破たんは感じない。録画ソースを選ばない録画モードの下限が旧モデルのXSRモードからSRモードに拡大されたと見ていいのではないだろうか。またクロスフェードするシーンチェンジで映像の乱れをほとんど感じないのもSRモードまでだろう。ただし、シーンによってはXSRモードとSRモードの情報量の違いを感じることがある。

 LSRモードは旧モデルの6Mbpsから5Mbpsに引き下げられ、SRモードとのビットレートの差も2Mbpsから3Mbpsに拡大した。LSRモードでも映像の破たんを感じることは少ないが、SRモードからの情報量の欠落は見てとれる。LRモードになるとHD解像度らしさは残しつつソフトフォーカスな印象を感じるシーンが多くなり、クロスフェードするシーンチェンジの際に画質の乱れも目立ってくる。

photophotophoto 左からDR/XR/XSRモード。石畳の上を2つの傘が移動していくシーンを拡大。傘のエッジや石畳の模様も印象は大きく変わらない
photophotophoto 左からSR/LSR/LRモード。ビットレートが低くなるにつれ石畳の模様の乱れが大きくなっていく。LRモードでは傘のエッジもだいぶ甘くなる
photophotophoto 左からDR/XR/XSRモード。DRモード、つまり放送波の時点で既に映像に乱れがある。大きく印象は変わらないが、ビットレートが低いほど微妙にノイズっぽくなる、ただしエッジの乱れはXR/XSRモードでは適度に補正がかかり、DRモードより滑らかに見える
photophotophoto 左からSR/LSR/LRモード。SRモードまではエッジの乱れも少なくノイズっぽさも気になるレベルではない。LSRモード、LRモードでは順にエッジが甘くなり、文字の周りのノイズが急に増加する
photophotophoto 左からDR/XR/XSRモード。風景の中を電車が走るシーンを拡大。草の部分を比較するとDR→XR→XSRモードの順に徐々に情報量が低下しているのが分かる。電車の部分はXSRモードでもDRモードから情報量の低下はあまり感じない
photophotophoto 左からSR/LSR/LRモード。SRモードはXSRモードから情報量の低下がよく分かる。LSRモードは結構頑張っている印象だが、LRモードでは一気にソフトフォーカスになっており、電線、窓枠などがかすれてしまった

 もちろん動画としてとらえた場合には、ここに上げた静止画ほどの変化は感じないのも事実。LRモードでもしっかりとハイビジョンらしい解像感は保っており、シーンチェンジなどでのちょっとした映像の乱れが気にならないなら、連ドラの録画などには十分に使えるだろう。ただし、LSRモードのほうが明らかに解像感が高い。ビットレートはLRモードに対して1.25倍でしかないため、より実用性が高いと思う。

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