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BDへの“こだわり”が詰まったソニー「BDZ-X95」(後編)BD/DVDレコーダー特集(5/5 ページ)

» 2008年10月28日 20時20分 公開
[坪山博貴,ITmedia]
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快適に「録る」「見る」のために進化したBDレコーダー

 およそ1年ぶりとなるソニーのBDレコーダーのモデルチェンジは、画質面のリファインを中心に、製品ごとの機能の再配分を中心に行われた形になる。再生系も含めた画質面のリファインについては、こちらの記事こちらも参考にして頂きたい。

 強力な自動録画機能や高度な自動チャプター機能などをすでに備えていたために“目玉”になる機能追加がなかったのも事実だが、基礎部分はしっかりと充実させてきた。また同社がBDメディアへの保存に特化した点は旧モデルでは少々時期早々とも思えたが、1層のBD-Rメディアが郊外型量販店でも1枚600円程度で購入できる今なら大きく不満に感じることはないと思う。

 もっとも、自動チャプターやDLNAサーバ機能では、パナソニックの新モデルに一気に追い越された形になるし、マルチタスク動作もあちらのほうが上だ。本機のMPEG-4/AVCでの録画品質も約1年のブランクに見合う向上はしているものの、当然ライバルも向上させている。今年も昨年と傾向は似ていて、本機がバランス指向なのに対してパナソニックの新モデルは情報量指向で低ビットレートでの高い解像感の維持に加え、ノイズ感の削減も巧妙だ。本機が少々見劣りする感はぬぐえない。このあたりは再生系の違いもあると思うが、MPEG-4/AVC録画に関しては先行されたままともいえるかもしれない。また消費電力という点でも差がついたまま。本機がファン2個に対してパナソニックの新モデルは1つという点を考えても、総合的なパッケージングで先行されていると思う。

 とはいえ、快適に「録る」「見る」という点で本機はパナソニックの新モデルでも太刀打ちできない魅力を持っている。とにかくどんどん録ってどんどん見るという使い方、あるいは録画する量が多い家庭の録画番組管理機能などは本機の方が確実に上だ。日常的な操作でストレスを感じにくいのも間違いなく本機のほうだろう。

 そしてもう1つ。大きい、重いということをメリットとするつもりはないが、AV機器としてみた場合に本機を含めたソニー製品の方が見栄えがいい。これはこれで、BDレコーダーのように高価な商品では重要だ。ソニーの“レコーダーとBlu-ray Discに対するこだわり”が詰まった製品に仕上がっていることに間違いはない。

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