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ちょっと気になる? “VARDIA”「RD-G503」の白い窓新製品タッチ&トライ

» 2009年02月20日 22時58分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]

 東芝がこの春に投入するDVDレコーダー「RD-G503」は、従来のVARDIAとは少し違った方向性を持つ製品だ。フロントパネルに表示部(液晶ディスプレイ)とカーソルキーを備え、ここだけで録画予約が完結するという「本体かんたん予約」を搭載。VHSからの買い替えを中心とする初心者層に訴求する。

photophoto 東芝「RD-G503」

 RD-G503は、500GバイトのHDDとDVDドライブを搭載したレコーダー。チューナーは地上デジタル、BSデジタル、CS110度デジタルの3波対応チューナーのみで、アナログ地上波チューナーは搭載していない。また、MPEG-4 AVC記録(HD Rec)にも非対応という、イマドキのレコーダーとしては割り切った仕様だ。ブラックとホワイトのカラーバリエーションを用意した点も従来の同社製レコーダーとは趣が異なる。

 レコーダーとしては大きな液晶パネルは、白地に黒の文字をはっきりと映し出す。文字も大きめで滑らかなため、少々離れた位置からでも視認できる。ひらがなや漢字も表示でき、チャンネルを切り替えると番組名や番組情報の一部がテロップのように流れるのが面白い。また起動中は「お待ちください」、ソフトウェアアップデート中は「UPDATE」など、レコーダーのステータスも表示される。

photophoto レコーダーとしては大きめの液晶パネルは、白地に黒の文字。前面中央に操作ボタンが設けられている

 本体かんたん予約では、まず本体の「予約ボタン」を押し、十字キーで“曜日”と“チャンネル”を選択。そして“録画を開始する時間”を入力すればいい。曜日には「月〜金」のほかに「毎週」といった設定も可能だ。

 録画終了時間は指定する必要がない。なぜなら、チャンネルと録画開始日時をもとにレコーダーが番組表を参照し、自動的に設定するから。表示部にはEPG情報から取得した“番組名”も表示されるため、目的の番組を間違える心配はない。この状態で本体の「決定」ボタンを押すと、表示窓に「番組を予約しました」と表示され、録画予約は完了だ。単なる時間指定録画ではなく、しっかりEPGと連動している点が面白い。

photo 「番組を予約しました」

 テレビ画面でも同じような録画予約設定が可能だ。こちらは「かんたん予約」といい、液晶ディスプレイとほぼ同じ構成の画面を見ながら、リモコン操作で録画予約が行える。かんたん予約(本体かんたん予約含む)の制限としては、録画先がHDDに固定されていること、そして6日後までの予約に限られること。DRもしくはREの区別は事前に設定しておくことができる。

photo 「かんたん予約」画面

 本単簡単予約の大きなメリットは、テレビ画面を見ないでも録画予約が行えること。例えば家族がテレビやビデオを見ていてテレビが使えないときでも、横からボタンをちょいちょいっと押せば操作が完了する。またテレビやレコーダー本体の電源が切れている状態でも録画予約が行えるため、環境にやさしいといえるかもしれない。

 ただ、やはりEPGの操作に慣れた人たちが好んで使うものではないだろう。東芝によると、新聞のラジオ・テレビ欄を見ながら録画予約するユーザー層――とくに機械が苦手な女性層やお年寄りがビデオデッキから買い替えたときにも無理なく使えることを意図したという。そうした人たちは逆に番組名が表示されることに驚いてしまうかもしれないが、ここでEPGの便利さを認識できれば、次はリモコンの「番組表」ボタンを押すかもしれない。


 RD-G503は、いままでの“RDシリーズ”が持つイメージとは異なり、先進的なユーザーを対象とした製品ではない。ただし、MPEG-4 AVC記録などを除けば、ほかのVARDIAと基本機能は共通。ダビング10を活用する編集機能や自動チャプター、自動録画機能なども備えているから、レコーダーとなじみの薄い家族と共用する場合などは選択肢の1つになりそうだ。

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