20世紀のハリウッド史を代表するSFシリーズの4作目「ターミネーター4」が11月20日にBlu-ray Disc化。通常版の「スペシャル・エディション」(4980円)と、3千セット限定「T-600 リアルヘッドフィギュア付Blu-ray BOX」(13800円)の2バージョンを用意。
BDの本編は劇場版に加えて、約2分長いディレクターズ・カット版も収録。特典としてメイキング・ドキュメンタリー集、BD-LIVEを使ったチャット機能「cinechat」、ピクチャー・イン・ピクチャーの「マキシマム・ムービー・モード」を収録。そのほか、プレイステーション3やPSPへのデジタルコピー機能「ボーナス・デジタルコピー」も備えている。これはBDの新機能で、ディスクに本編のSD版が収録されており、それをPS3にコピーできる。PS3ではそのままSD動画が再生でき、PS3からPSPにコピーすることも可能。
「T-600 リアルヘッドフィギュア付Blu-ray BOX」は、ディスクを収納でき、目が赤く光る「T-600」のヘッド型フィギュアを同梱したモデルで、32ページの特製ブックレットも付属する。
今回の舞台は、スカイネットによる核戦争「審判の日」が実際に起こってしまった後の2018年。スカイネットの機械軍は、生き残ったわずかな人類に対して最後の総攻撃を仕掛けようとしていた。30代になったジョン・コナー(クリスチャン・ベイル)は抵抗軍の1人として機械軍と壮絶なバトルを繰り広げ、ラジオを通じて同志を励まし、抵抗軍参加を呼びかけていた。
この最新作のポイントは、シリーズで初めて「審判の日」以降が本格的に描かれること。つまり過去3作の第1章的な存在で、まだ抵抗軍の一兵士に過ぎないジョン・コナーの、リーダーとなるために乗り越えなければならない試練の数々を描いている。
その試練の1つが、人間と機械のハイブリットであるマーカス・ライトという存在。マーカスは敵なのか?味方なのか?ジョンの悩みの種となる。演じたオーストラリア人俳優のサム・ワーシントンがクリスチャン・ベイル以上に素晴らしく、今後ハリウッドでの活躍が期待できそうだ。
ドラマ部分もなかなか面白いが、やはり見どころは「トランスフォーマー」に匹敵するほどのロボット祭。ゴム製のT-600、そのアップグレード版であるT-800、対空メカのハンターキラー、人間の捕獲を目的としたハーヴェスターなどなど、陸・空・水中と、あらゆる場所から人間に襲いかかり、スリルが切れることはない。シリーズを支えてきたVFXの名手、スタン・ウィンストン・スタジオの腕の見せ所である。特にオススメはモトターミネーターのチェイス・シーンで、最高にクール。ファンにはお楽しみのシュワちゃん登場シーンもわずかながら用意されている。
監督は「チャーリーズ・エンジェル」などで知られるアクション専科のマックG。重厚かつザラツキのある映像は未来の荒廃した雰囲気を十分伝えている。
今までのシリーズはターミネーターを倒しても、倒しても追いかけてくる恐怖に重きを置いていたが、今回は完全に戦争アクション化。現に「地獄の黙示録」や「プライベート・ライアン」を思わせるシーンも。
見せ場の連続と音響の凄さで大画面向き。好き嫌いが分かれそうだが、個人的にはアリ。シリーズを制覇している人ならば、ターミネーターの歴史、人類再生の決戦を見届けてほしい。見たことがない人は、必須ではないが、ある程度の設定は知っておいた方がいいだろう。
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