学研の「大人の科学マガジン」シリーズは、毎号、魅力的な付録が付いてくるので、発売するたびに衝動買いしそうになる。それでもなんとか冷静になって購入を踏みとどまれることも多いのだが、今回はやられた。もう完敗である。なんせ表紙があこがれのギタリスト、布袋寅泰さんだ。ページをめくると、ほかにも有名なギタリストがズラリと並んでいる。彼らが手に持っているのは付録の「ミニエレキ」。これはもう買うしかない、とレジに直行した。
「大人の科学マガジン」シリーズの価格は2000円台のものが多いが、今回の号は税込み3675円。ミニサイズとはいえど、この値段でエレキギターが手に入るのだから、けっこうお得といえるのではないだろうか。しかもスピーカーを内蔵しているので、別にアンプなどをそろえる必要もない。出力ジャックも搭載しているから、ギターアンプにつなげば幅広い音色を楽しめるし、PCにつないで録音することも可能だ。
店頭でパラパラと雑誌の中身も読んでみたが、付録の作り方だけでなく、有名ギタリストへのインタビューやギターの知識、そして楽譜が読めなくても曲を弾けるように名曲のTAB譜まで載っている。弦のチューニングのやり方なども丁寧に解説してあり、ギターを初めて触る人も読みやすい内容なので、未経験者にもオススメだ。
パッケージを開けると、箱の中にはギターのパーツが整然と並んでいた。セット内容は、ボディおよびボディカバー、ネック、ネックカバー、内蔵アンプとスピーカーの基盤、ピックアップ(弦の振動を電気信号に変換する部品)、ペグ、そして弦。驚いたのはピックアップにコイル線が巻いていないこと。そう、このキットは自分でコイルを巻く必要があるのだ。
このほか細かいネジやボルト、ナット、チューニングシャフト、そしてピックなどが入っている。ネジは小さいものだが、組み立て方の解説ページを見ると、精密ドライバーよりもふつうのJIS規格No.1のドライバーが推奨されている。精密ドライバーは回しにくいので、グリップ径が2センチくらいのドライバーを使うほうがいいそうだ。
このほか、余った弦を切るためのニッパーや、コイルを仮止めするためのセロハンテープなども必要だ。電源は単3電池を2本使用する。ボディカバーが電池ケースになっているが、電池を隠すためのカバーなどはなく、むき出しの状態で使うことになる。完成写真を見ると、電池だけでなく基盤やスピーカーもむき出しで、これがなんともカッコいい。ネックもボディもプラスチックで実にチープな作りなのだが、不思議と持つ喜びが感じられるデザインだと思う。
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