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ソニー、「おまかせリモコン」搭載の新しいBDレコーダー4機種を発表他社製テレビも操作可能

» 2010年02月08日 14時00分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]
photo 1TバイトHDDを内蔵したWチューナーモデル「BDZ-RX105」

 ソニーは2月8日、Blu-ray Discレコーダーの新製品4機種を発表した。2009年秋モデルの基本機能を踏襲したマイナーチェンジモデルながら、他社製テレビを操作できる「おまかせリモコン」を新たに搭載するなど操作性を中心にブラッシュアップした。価格はすべてオープンプライス。4機種を2月下旬から順次発売する。

 搭載するデジタルチューナーの数やHDD容量は2009年秋モデルと共通。Wチューナー機は、1TバイトHDDを内蔵した「BDZ-RX105」、500GバイトHDDの「BDZ-RX55」、320Gバイトの「BDZ-RX35」の3機種で、これにシングルチューナーに320GバイトHDDを組み合わせた「BDZ-RS15」を加え、計4機種のラインアップになる。また最上位モデルの「BDZ-EX200」は継続販売だ。また、従来は「スカパー!HD録画」やDLNAサーバ機能「ソニー ルームリンク」に対応していなかったWチューナー構成のエントリー機(BDZ-RX30)が、今回(BDZ-RX35)は両機能に対応した。

 「“モノリシックデザイン”コンセプトを先取りした」(同社)というセンターレイアウトの外観も従来機を踏襲したものだが、細かい部分に変更が加えられている。例えば「Blu-ray Disc」ロゴが光沢感のあるバッチに変わり、ワンタッチボタンは点灯時の照度を上げて見やすさを向上。またBDZ-RX55以下の3機種では、フロントパネル下部の色を濃くして高級感をプラスした。

photophoto BDロゴやワンタッチボタンなど細部が改善された(左)。左から「BDZ-EX105」「BDZ-RX55」「BDZ-RX35」「BDZ-RS15」。従来はシルバー(RX30、RS10)だった320Gバイトモデルはガンメタリックに(RX35、RS15)、また従来はガンメタリック(RX50)だった500Gバイトモデルはブラック(RX55)に変わって高級感がワンランクアップした印象だ。なお、1Tバイトモデル(RX105)はブラックのまま

 録画機能では、新たに10倍長時間録画モードを搭載。これは、従来機でスタンダード画質だった「FRモード」をフルHD解像度に拡張したもの。平均ビットレートは2Mbpsながら、BSデジタル放送ならTS記録の10倍録画が可能になる。例えば1TバイトのBDZ-RX105なら最長880時間のハイビジョン録画が可能だ。

 現在、BDレコーダーではソニー製品だけが搭載している「スカパー!HD」録画には3機種が対応。前述の通り、BDZ-RX35が対応機種に加わったことで、Wチューナーモデルはすべてスカパー!HD録画に対応することになった。リモコンの「操作切換」ボタンにも「スカパー!HD」がプラスされ、ここを押すとリモコンのカーソルキーなどでスカパー!HDチューナーを操作できる。つまり、「リモコンを持ち替えずに連動予約が行える」(同社)。

photophoto 付属の「おまかせリモコン」(左)。「操作切換」でSTBを選択するとスカパー!HDチューナーの操作が可能になる(右)

 ビデオカメラ連携では、最新の「ハンディカム」で撮影可能になった高画質モード(AVCHD、24Mbps)や「サイバーショット」の14MbpsフルHD動画を取り込めるようになった。USB端子は4モデルすべてが搭載。USBケーブルでカメラと接続し、フロントパネルの「カメラ取り込み」ボタンでワンタッチ取り込みが可能だ。内蔵の「x-PictStoryHD」や「思い出ディスクダビング」を利用すれば、加工からBDへのアーカイブまでをスムーズに行える。

photophoto BDZ-RX105は、前面にマルチメモリーカードスロットやUSB端子を装備(左)。ほかの3機種は背面のみにUSB端子を備えている

 録画番組を「PSP」などのポータブルデバイスに移して外出先で楽しめる「おでかけ転送」は、番組の入れ替えが従来よりも“器用”になった。従来機でも番組を自動的に入れ替える「ワンタッチ更新転送」を利用できたが、こちらは直近3日間に録画した番組を入れ、4日を過ぎた番組をレコーダーに戻す(おかえり転送)という機械的な動作しかできない。しかし、新しい「おまかせ更新転送」なら、ユーザーがその番組を視聴したかどうかをレコーダーが判断し、未視聴の番組は残すという。「未視聴/視聴済みの判断は再生時間が何%残っているかで決まる。このため、番組本編が終了してCM部分だけ未視聴になっているといった場合でも“視聴済み”と判断してくれる」(同社)。

赤外線を活用して便利に 「おまかせリモコン」

photo リモコンの「操作切換」ボタンでテレビを選択すると、カーソルキーやカラーボタン、「番組表」や「戻る」「放送波切換」などのボタンも使えるようになる

 「おまかせリモコン」は、HDMIリンクの不完全な部分を埋める機能といえる。異なるメーカーのテレビとレコーダーをHDMI接続した場合、電源連動や入力切り替えといった基本的な連動機能は働くものの、番組表や録画番組一覧画面などの操作は行えないケースが多い。このため「おまかせリモコン」では、他社製テレビの赤外線リモコンコードを従来より多くプリセット。レコーダーのリモコンだけで両方の操作をまかなえるようにした。

 もちろん、従来のレコーダーでも事前に利用しているテレビのメーカーを登録しておけば、赤外線信号によって「電源」「音量」「チャンネル」といった一部機能はレコーダー側のリモコンで操作できたが、今回はさらに、テレビ側の「入力切り替え」「10キー」「連動データ」「番組表」「放送波切替」「カラーキー」「カーソル(上下左右)」「決定」「戻る」「消音」といった赤外線信号にも対応した。リモコンの操作切替ボタンで「テレビ」を選択するだけで一通りの操作が行える。なお、対象となるテレビは、パナソニック、シャープ、東芝、日立製作所、三菱電機、パイオニアの製品。「HDMIリンク機能と組み合わせて、さらに便利に使える」(同社)という。

photophotophoto おまかせリモコンのテレビメーカーを登録する画面。質問に答えていくだけで設定は完了する

 そのほかの仕様は下表の通り。「x-おまかせ・まる録」や「らくらくスタートメニュー」「アクトビラ」など従来機の特徴も継承している。

型番 BDZ-RX105 BDZ-RX55 BDZ-RX35 BDZ-RS15
HDD容量 1Tバイト 500Gバイト 320Gバイト 320Gバイト
デジタルチューナー 2 1
マルチメモリーカードスロット なし
スカパー!HD録画 なし
DLNA なし
おでかけ転送 なし
アクトビラ
HDMI出力
USB端子 2 1
i.LINK なし
外形寸法 430(幅)×69.8(高さ)×327(奥行き)ミリ
実売想定価格 16万円前後 12万円前後 10万円前後 8万5000円前後
発売日 3月6日 2月27日

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