ソニーは3月9日、液晶テレビ“BRAVIA”の新製品として、3D対応モデルやHDD内蔵モデルを含む6シリーズ15機種を発表した(→選べる3Dテレビ、ソニーが発表)。このうち、3D機能を内蔵しているのが「LX900」シリーズだ。テレビ本体に赤外線トランスミッターを内蔵し、標準で2つのアクティブシャッターメガネが付属する。2D映像をほぼリアルタイムに3D化する機能もあり、購入してすぐに3D映像を楽しめる。
画面サイズは、同社初の60V型のほか、52V型、46V型、40V型の4種類。HX900シリーズと同じオプティコントラストパネルを搭載し、4倍速駆動の「モーションフロープロ240Hz」(ラインブリンキングはなし)、モノリシックデザインのエクステリアなど共通点も多い。大きく異なるのは、LEDバックライトが直下型ではなく、エッジライト方式という点だ。また、HX900に採用されたインテリジェント画質回路も搭載していない。
ソニーの3D技術は、4倍速駆動やLEDバックライトと切っても切り離せない。プラズマテレビと違い、ホールド表示の液晶テレビでは、左右の目に入る映像が残像によって混在して見える“クロストーク”を抑えることが画質向上のカギだ。同社の場合、60fpsの3D映像を表示するときに左右それぞれ2倍の120コマずつ表示し、さらに画面上に右目用(あるいは左目用)の映像が正しく表示されているコマのタイミングに合わせてバックライトを点灯する。点灯/消灯のスピードはLEDならではの機能だ。さらにバックライト点灯時には発光レベルを2D視聴時よりも高くすることで、明るい部屋でも見やすい3D映像を実現しているという。
また、一般的な2D映像をほぼリアルタイムで3D表示に変換する機能も現時点ではソニーだけの機能。同社によると、入力映像を解析して、主に“奥行き”方向の立体感を付加するアルゴリズムだという。専用のLSIを実装することで高速に処理できる点もメリットだ。
3Dメガネは標準で2つ付属するほか、オプションとしても1個1万2000円前後で入手できる。オプションには標準サイズの「TDG-BR100」(6月10日発売)のほか、子どもにちょうどいい小型サイズの「TDG-BR50」(6月25日発売)もラインアップ。TDG-BR50は、ブルーとピンクの2色から選択できる。
人感センサーが「カメラセンサー」に進化した点もユニーク。人の動きを検知するのはもちろん、最大5人までの顔を認識し、“テレビに顔を向けている人”がいなければ省エネモードに移行するという仕組み。従来の人感センサーよりも細かく無駄な消費電力を抑えることが可能になる。
また、視聴者の位置を特定して音質や画質を調整する「視聴位置自動調整機能」を搭載。さらにデジタルカメラで培った顔認識アルゴリズムを利用して、子どもの顔を判別し、画面に近づき過ぎると“ピコピコ”というアラーム音を発して注意を喚起する「近づきアラーム」といった機能も設けた。
そのほかの主な特徴は下表の通り。
型番 | KDL-60LX900 | KDL-52LX900 | KDL-46LX900 | KDL-40LX900 |
---|---|---|---|---|
3D対応 | 内蔵 | |||
バックライト | 白色LEDエッジ型 | |||
チューナー | 地上デジタル、BSデジタル、CS110度チューナー×1、地上アナログチューナー×1 | |||
入出力端子 | HDMI×4(側面に2)、D-Sub 15ピン、LAN、USBなど | |||
外形寸法(標準スタンド含む) | 1440(幅)×928(高さ)×380(奥行き)ミリ | 1261×838(高さ)×400(奥行き)ミリ | 1127(幅)×761(高さ)×320(奥行き)ミリ | 994(幅)×686(高さ)×290(奥行き)ミリ |
重量(標準スタンド含む) | 49.8キログラム | 36.2キログラム | 28.4キログラム | 23.7キログラム |
実売想定価格 | 58万円前後 | 43万円前後 | 35万円前後 | 29万円前後 |
発売日 | 7月16日 | 6月10日 | ||
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