パナソニック“VIERA”のハイエンドシリーズ「VT2」は、Blu-ray 3Dのフルハイビジョン3D映像を再生できる初の“3Dテレビ”だ。今回は、54V型の「TH-P54VT2」と3D対応Blu-ray Discレコーダー「DMR-BWT3000」を一緒に借りることができたので、3D視聴時の使用感を中心にレビューしていこう。なお、画質については、別記事で詳しく触れられているので、あわせて参照してほしい。
今年2月に華々しく発表されたVT2シリーズ。4月下旬に58V型と65V型が追加され、現在は50〜65V型の4サイズをラインアップしている。これらは、画面サイズ、本体サイズ、重量以外に機能的な差異は少なく、50V型のみスタンド部の形状が異なる程度。いずれも3D視聴に必要な3Dメガネが1つ標準で付属する。
さっそく本体の外観からチェックする。フレーム部は光沢のあるタイプで、上端と下端にシルバーの細いアクセントが入る。光沢といっても鏡のように反射するわけではなく、映り込みはさほど気にならない。フレーム幅は左右と上が50〜60ミリ程度のため、いわゆるスリムフレームとまではいえないだろう。
注目の3D機能を検証する前に、3Dテレビの基本的な仕組みをおさらいしておこう。テレビの3D機能には、再生とコンテンツ伝送に複数の方式がある。本機は再生方式としてフレームシーケンシャルを採用。通常、映像は1秒間に60フレームの静止画を表示することで映像を表現しているが(放送波はインタレース、BDビデオなどはプログレッシブ、例外もあり)、これを120フレーム/秒に引き上げて左目/右目用の映像を交互に表示。高速シャッター付きの専用メガネ(同社では3Dグラスと呼んでいる)を同期させ、左目には左目用の、右目には右目用の映像だけが見えるようにすることで、視差を作り出す仕組みだ。
コンテンツ側は、「Blu-ray 3D」として規格化されている。ディスクには、右目用、左目用にそれぞれの映像が記録されるが、新しいフォーマットにより記録容量は1.5倍程度の抑えられており、フルHD解像度のままで60フレーム/秒のなめらかな3D映像が再生できる。一方の放送波は、送信帯域が決まっているため、画面を左右に分割して左右の目用の映像を横に並べて送信するサイドバイサイド、上下分割して縦に並べるトップアンドボトムが採用されている。本機は、ここに上げた3方式全ての対応している。
では、実際の使い勝手はどうだろうか。
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