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2万円以下で音にこだわるヘッドフォン/イヤフォン12機種ガイド夏のボーナス活用(3/3 ページ)

» 2010年07月16日 21時33分 公開
[野村ケンジ,ITmedia]
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フィリップス SHE9850 インイヤー型

製品概要:アーマチュア方式のドライバーを採用する、フィリップス製カナル型ヘッドフォンの最上級モデル。人間の耳の構造を徹底的に研究したデザイン形状によって、小音量でもダイナミックかつ高音質なサウンドを堪能することができる。またFlexi-Grip素材に覆われたボディは高い耐久性も誇る。

音の概要:フィルター感の一切ないストレートでダイレクトなサウンド。低音がある程度強調されているものの、中域をマスクしすぎないよう絶妙なバランスで整えられている。聴感上の解像度感に関しては、バランスド・アーマチュア方式としてはまずまず。解像度はそこそこあるがキメが粗いといったイメージか。デザイン形状の研究成果を自慢するだけあって(加えて能率も高いのだろう)、小音量でもかなりヌケの良いサウンドが楽しめる点にも好感が持てる。騒音レベルの高い電車内でお勧め。

音質評価  
解像度 (粗い−−○−−きめ細かい)
帯域幅 (中域重視−−−○−ワイドレンジ)
帯域バランス (低域重視○−−−−フラット)

SHURE SRH840 オーバーヘッド型

製品概要:カナル型ヘッドフォンの雄、シュアーが新たに手がけたオーバーヘッド型ヘッドフォンの最高峰モデル。振動板を始め、各部パーツにも徹底的なチューニングを施すことで、ワイドレンジさと高解像度感を両立。モニターヘッドフォンとしての使用も考慮されている。

音の概要:モニター的な素性の良さ、音楽描写の正確さを残しつつも、丁寧で細やかな音楽表現によって、演奏者をより身近に感じさせてくれる。ダイナミックレンジも良好で、演奏がとても生々しい。ヴォーカルなどはまるで耳元で歌ってくれているかのような、熱気を感じる。帯域バランスとしては、中域の厚みをしっかり確保して、上下に自然な拡がりを付帯したイメージ。モニターヘッドフォンとしても活用出来るという話だが、音楽の細部をチェックしたい人には弟機のSRH440をお勧めしよう。

音質評価  
解像度 (粗い−−−○−きめ細かい)
帯域幅 (中域重視−−−○−ワイドレンジ)
帯域バランス (低域重視−−−○−フラット)

SHURE SE210 カナル型

photo

製品概要:プロのミュージシャンによるロードテストで鍛え上げられた、シュアー製カナル型ヘッドフォンのミドルクラスモデル。ドライバーはフルレンジのバランスド・アーマチュア型を搭載。音漏れを抑えるイヤーパッドを採用するほか、91センチの延長ケーブルも付属する。

音の概要:これぞシュアーらしいサウンドというべきだろう、木目の細やかさや帯域特性などよりも、音楽のダイナミックさや躍動感、温度感の高さを優先したチューニングによって、演奏に活気が満ちあふれている。iPodの中身がクラシック中心の人には向かないかもしれないが、ロックやジャズをよく聴く人にはベストといえるヘッドフォンの1つ。ダイナミックで熱気ある演奏によって、音楽の時間をより楽しいものに変えてくれるはずだ。

音質評価  
解像度 (粗い−−○−−きめ細かい)
帯域幅 (中域重視−○−−−ワイドレンジ)
帯域バランス (低域重視−−○−−フラット)

ビクター HP-FX500 カナル型

製品概要:木製素材のの振動板「ウッドドームユニット」を搭載するカナル型ヘッドフォン。そのいっぽうで振動板の背面に比重の大きなブラスリングを加えることでユニットの振動ロスを低減、クリアで臨場感のあるサウンドを再生している。またハウジング内部には制振ジェルを内蔵、コードからの振動ノイズも低減している。

音の概要:木製振動板の効果は絶大。落ち着きがあり、嫌なピークのない心地よさ満点のサウンドによって、いつまでも音楽を楽しみたくなるような、そんな心境にさせてくれる。解像度感も高く、細やかな音まで漏らさず再生してくれるため、ライブ会場の雰囲気もバッチリ感じ取れる。少々ダイナミックさに欠ける傾向はあるが、この美音を最優先したいという人が少なからずいるはず。セミオープンタイプなので、気遣いの観点から騒音の少ない野外では使いにくいかもしれない。

音質評価  
解像度 (粗い−−−−○きめ細かい)
帯域幅 (中域重視−−○−−ワイドレンジ)
帯域バランス (低域重視−−−○−フラット)

ゼンハイザー IE6 カナル型

製品概要:モニター用のマイクやヘッドフォンで定評のあるゼンハイザーのカナル型ヘッドフォン。ハイエンド向けとなるIEシリーズの末弟機。ダイナミックタイプのドライバーを採用し、外部騒音をほとんど感じなさせない強固なハウジングによって、豊かな低音を再生する。

音の概要:セミオープン構造の恩恵もあって、伸びやかでストレスのないサウンドが概要。空間的な拡がりも素晴らしく、まるでフルオープンタイプのオーバーヘッド型ヘッドフォンで聴いているかのような、自然な音色を堪能できる。高域のキレの良さ、中域の揺るぎなさはモニター系ヘッドフォンとしての真骨頂といえる。中域の密度感や温度感が高いわけではないのだが、リアルさで音楽をより身近に、迫力を持って聴かせる技は、ゼンハイザーの面目躍如といったところか。セミオープン構造のため、室外での使用は多少気を使うことになる。

音質評価  
解像度 (粗い−−○−−きめ細かい)
帯域幅 (中域重視−−−○−ワイドレンジ)
帯域バランス (低域重視−−−−○フラット)
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