ヤマハは8月25日、中級AVアンプの新製品として「RX-V3067」「RX-V2067」「RX-V1067」の3機種を発表した。いずれもブラックとゴールドの2色展開で10月上旬に発売する予定だ。価格は、RX-V3067が23万3100円、RX-V2067が17万8500円、RX-V1067は12万750円。
同社のフラグシップモデル「DSP-Z11」の設計思想を受け継ぐ音質志向のAVアンプ。3D映像のパススルーはもちろん、「シネマDSP」や新しい「YPAO」、ピュアオーディオ志向のネットワークオーディオ機能などを取り込んだ。内蔵アンプはいずれも7チャンネル構成だが、外部アンプを使ってRX-V3067は11.2チャンネル、RX-V2067は9.2チャンネルまで拡張できる。
デザインは共通で、筐体には新規設計の制振・高剛性シャーシを採用した。最も重いトランスを下から支えるリジッド・ボトム・フレームを搭載したほか、RX-V2067とRX-V3067ではDSP-Z11で採用したH型のクロスフレームを採用。さらにRX-V3067では底面の剛性をアップするダブルボトム構造も加え、メタル製の4本足でしっかりと支える。DACのグラウンドをアナログ基板と共通化することで電位差をなくし、ノイズの流入を防ぐ「D.O.P.G」(DAC on Pure Ground)や、デジタル入力に含まれるジッター成分をリクロック回路で除去する「Ultra Low Jitter PLL」といった高音質回路も盛り込んだ。
V2067とV3067には、映像処理回路として「IDT HQV Vida」の最新チップ「VHD1900」を搭載。さらに、RX-V3067のD/Aコンバーター部は「DSP-Z11」と同等のバーブラウン「DSD1796」を7ch分に採用している。
HDMI入力は3機種とも8系統(うち1つは前面パネル内)で、ARC(オーディオリターンチャンネル)や3Dパススルーをサポート。HDMI出力も2系統を備えている。
ドルビーTrueHDやDTS-HD MAなどのデコードに加え、ヤマハお得意のシネマDSPを搭載。HDオーディオ再生時にもシネマDSPの効果を加えることができる(V1067はTrueHDのコア部分のみシネマDSPと同時に利用可能)。また“高さ”方向の音場データを加えたシネマDSPの3Dモードを全機種が採用しており(V3067に関してはキュービックモードまで対応する)、フロントプレゼンススピーカー(フロントハイト)を加えてより立体的なサラウンド空間を演出できる。またフロントハイトを設けられない視聴環境に向け、「RX-V767」から採用したバーチャルプレゼンススピーカー(VPS)機能を追加したことで、従来の5.1/7.1ch環境に新しいスピーカーを追加することなく、3Dモードの効果を楽しめる。
新しいYPAOは、DSP-Z11と同じ最大8カ所のマルチポイント計測に対応するほか、室内の初期反射音と残響音を個別に制御する「YPAO-R.S.C.」機能が加えられた。室内の壁や床で生じる不規則な初期反射音は、オーディオ再生に悪影響を及ぼす原因の1つ。これをデジタル音場処理で補正することで、例えば左右のスピーカーの位置がずれていても、従来よりバランスのとれた視聴空間を作り出すという。
ネットワークオーディオ機能は、Windows 7とDLNA1.5をサポート。対応するフォーマットは、MP3、WAV、FLAC、WMA、AAC(MPEG4)で、FLACは96kHz/24bitまで対応する。
そのほかの主な仕様は下表の通り。
型番 | RX-V3067 | RX-V2067 | RX-V1067 |
---|---|---|---|
アンプ構成 | 140ワット×7(11.2chまで対応) | 130ワット×7(9.2chまで対応) | 105ワット×7(7.2chまで対応) |
シネマDSP | シネマDSP3(キュービック) | シネマDSP<3Dモード> | |
HDMI端子 | 入力×8、出力×2 | ||
そのほか入力端子 | 光デジタル×3、同軸デジタル×4、D端子×1、コンポーネント×4、S映像×5、コンポジット×5、USB、iPodドック(オプション)接続I/Fなど | ||
外形寸法 | 435(幅)×430(奥行き)×182(高さ)ミリ | ||
重量 | 17キロ | 16キロ | 14.7キロ |
価格 | 23万3100円 | 17万8500円 | 12万750円 |
発売日 | 10月上旬 | ||
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