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» 2011年07月12日 16時19分 公開

“小さなZ”の面目躍如、東芝“REGZA”「32ZP2」を検証する (2/2)

[野村ケンジ,ITmedia]
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偏光方式の3D映像を試す

 最後に3D映像の視聴を試した。冒頭で触れたように、ZP2の3D表示方式は最新のフラットテレビで主流となっているフレームシーケンシャル方式ではなく、偏光フィルター方式を採用している。偏光フィルター方式は、フレームシーケンシャル方式に対して“解像度が半分”、“立体感が弱い”、“視聴可能ゾーンが狭い”といったデメリットを指摘されるが、実際の視聴ではそれらを強く意識することはほとんどない。

偏光メガネ「FPT-P200(J)」。構造がシンプルで軽量、充電も必要ない。重量は約20グラム。ZP2には標準で1つ付属する

 確かにフレームシーケンシャル方式に対して多少飛び出し感は弱く感じるものの、立体感や解像感に不満を覚えるほどではない。これは画面サイズが比較的小さいことも功を奏しているのだろう。また視聴位置については、正面から大きく外れるとクロストークが目立つこともあるが、そもそもパーソナルユースを前提とした製品だけにこういった位置から見る機会は少なく、あまり気にする必要はないと思う。

 それより、偏光フィルター方式ならではの見やすさのほうが印象に強く残った。フレームシーケンシャル方式に対して、単にサングラスが軽いだけでなく、2時間前後の映画などを見た後では、明らかに疲れ方が違ってくる。ハイスピードで左右交互にグラスを暗くすることで立体視を実現するアクティブシャッター方式は、多少なりとも目(この場合脳といったほうが正確かもしれない)に対する負担がある。しかしZP2では、疲れを意識することが少ない。もちろん、より大きな画面で絶対的な3D画質を求めるならフレームシーケンシャル方式のほうが良いと思うが、このパーソナルなスペースで手軽に楽しむのなら偏光フィルター方式のメリットは大きい。筆者と同じく“偏光フィルター方式が好み”と感じる人も少なからずいると思う。

機能と使い勝手

 機能面においては、まず中〜上級モデルでは当たり前になりつつある録画機能に関しては、外付けのUSB HDDを追加することで対応。チューナーが2系統搭載されているので、視聴中の裏録や“お出かけW録”も可能だ。また市販のUSBハブを活用することで、最大4台までHDDの同時接続が可能な点は、東芝ならではのアドバンテージといえる。さらにiPhone/iPod touchやandroid用アプリ「RZタグラー」や「RZコマンダー」などにも対応しており、それらを使ってリモコン的な操作ができること、他のユーザーが作成したタグリスト(頭だし情報)などが活用できることはとても便利だ。

 使い勝手もよく考えられている。例えばリモコンを押すと画面下部にオンスクリーン表示される「レグザメニュー」は、項目の分かりやすいグラフィカルなアイコンとともに、カテゴリー分類がよく精査されていてとても扱いやすい。画像の調整からHDD録画の設定、入力機器の切り替えまで、多機能なメニュー内容をほぼ直感的に迷わずコントロールできる。

レグザメニューは、入力切り替えや動画配信サービスの選択、録画に関する機能などをカテゴリー別に分類。直感的に操作できる

 HDMIリンクされた機器を操作する際、東芝製レコーダーだけでなく、パナソニックなど他社製レコーダーについてもかなり深いメニューが呼び出せる点はありがたい。項目によってはレグザメニューとは別の、クイックメニューからアクセスする必要はあるが、いずれにしろテレビのリモコン1つでかなり柔軟に接続機器が操作できる。

電子番組表の起動はわずか0.3秒(左)。リモコンのボタン1つで表示できる「クイックメニュー」(右)

 加えてもう1つ、番組表に関してもかなりの好印象を持った。ZP2では、新聞のラ・テ欄のような7チャンネル6時間表示の番組表を採用しているが、これの操作感がとてもスムーズなのだ。WEBサイトでは0.3秒で起動すると書かれているが、それに違わず、一瞬で画面が立ち上がってくれる。番組選択や録画指定もサクサクと動いてくれるため、操作感は概してストレスフリーだ。

 また意外に便利に思ったのが、ダブルウィンドウ機能の1つ、「ネット・ダブルウィンドウ」だ。テレビ番組とインターネット画面の同時表示が可能という、一見では見逃しがちなごく地味な機能だが、画面の大きさをフレキシブルに変更できたりなど、結構使い勝手がよい。ライブ映像をBGM代わりに流しつつ、ネットで調べものをするなど、これまでのテレビとはちょっと方向性の異なる使い方ができる点は興味深い。パーソナルユースでは便利だろう。


 このようにZP2シリーズは、パーソナルユースを前提としつつも、多彩に盛り込まれた機能性により、それ1台だけでも充分に満足できる、存在感の強い1台に仕上がっている。クルマで表現すると「ミニ」や「フィアット・チンクエチェント」のような存在といえるかもしれない(編注:“小さな実力派”と言いたいようです)。パーソナルユースや2台目としてだけでなく、さまざまなシチュエーションで大いに活躍してくれそうだ。

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