スマートフォンやタブレットを常用している人の多くは、テレビを見ているときに手元の端末で関連情報を検索したり、Twitterでつぶやいたりしたことがあるのではないだろうか。通称「セカンドスクリーン」や「ダブルスクリーン」といわれる使い方だが、これを手間なく便利にするサービスをYahoo!JAPANが検討している。「CEATEC JAPAN 2011」では、シャープと東芝のブースでデモが行われた。
Yahoo!JAPANの新サービスは、「テレビアシスト」という名称で、今回はプロトタイプの展示になっている。シャープブースでは、北海道テレビが提供したテレビ番組をAQUOSのL5シリーズに映し出し、手元のタブレット端末に関連情報がまとめられたWebサイトを表示していた。
情報は多岐に渡り、画面に映っていた公園やお店のスポット情報から、出演者が食べた魚介類の直販サイト、アナウンサーのプロフィール紹介、関連するTwitterのコメントなどがダイジェスト的に1つのページにまとめられている。さらに詳しい情報がほしいときは、それぞれのコンテンツをタップ。お店情報なら「Yahoo!地図」で場所を確認できたり、旅番組なら最近同じ場所に旅行した人のブログまでピックアップしてくれるなど、ヤフーが持つさまざまなコンテンツを活用してきめ細かい情報を提供するという。また、将来的には動画配信サービスの「Gyao!ストア」を利用してシリーズ番組の“見逃し視聴”や関連動画の閲覧まで可能にすることも検討中。
受け身のテレビ視聴と異なり、操作はあくまでユーザーが主体だ。例えば放送局が提供するデータ放送では、テレビ側でチャンネルを変えると情報画面も切り替わってしまうが、テレビアシストの場合は画面中央に番組タイトルが表示されるだけ。逆にユーザーが別の番組ページを見ているときも「この番組をテレビで見る」ボタンをクリックしない限りテレビ画面は切り替わらない。
このほか、USB外付けHDDなどに録画した番組名をタブレットに一覧表示し、再生指示を出すことも可能。録画番組の再生中にもリアルタイム放送と同様に関連情報を取得できるという。
テレビとタブレットは無線LANで接続しており、シャープのスマートファミリンクを利用して通信している。ただし現在のようにテレビに対して指示を出すだけの一方通行ではなく、テレビ側で表示している番組名がタブレットに表示されることから分かるように双方向になっている点がポイントだろう。「テレビからの情報取得については、関係各社と検討中。いずれは標準的な仕様にしたい」(ヤフー)。
サービスの提供時期や詳細は未定というが、ヤフーでは「テレビ放送をさまざまな情報とつなげやすい“ダブルスクリーン”には確実なニーズがある。機器連携により、新しい使い方を提案したい」と意欲を見せた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR