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小さくて静かになったダイソン「DC48」でお掃除しましょ動画付き(2/2 ページ)

» 2013年04月25日 11時00分 公開
[佐藤眞宏,ITmedia]
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音はどうか

photo タービンヘッドのON/OFFはヘッドに設けられたスイッチで行う

 掃除機の機能としてはいたってシンプルで、用途に応じたヘッドを取り付けて電源ボタンを押すだけ。パワーモードは手元に用意されたスイッチによる強/弱2段階切り替えで、タービンヘッドのON/OFFはヘッドに設けられたトグルスイッチで行う。シンプルで迷うことのない操作方法だが、タービンヘッドのON/OFFも手元から行えたほうが便利には感じる。

 さて電源を入れて掃除をしてみよう。

 タービンヘッドをONにした状態から、電源を入れる。同時期に発売された他の掃除機と比べながらの試用ではないのであくまでも印象での話になるが、動作音は今まで利用してきた掃除機に比べるとやや甲高い音に聞こえるものの、パワーモードが「強」の状態でも、うるさいと感じるほどではない。パワーモードを「弱」にすれば、甲高さはやや鳴りを潜め、音量そのものは一般的な掃除機のそれとほぼ変わらない。

 同社エンジニアによれば、DC48ではボール部分の上側から入った空気が中で5回折り返す“ダイソン史上最長の空気経路”となっており、その折り返し回数と空気経路の長さよって、既存モデルよりも大幅な音量の低下を実現しているという。ダイソン製の掃除機といえば家電量販店などで試したときに「吸引力は高いものの、音がうるさい」という印象だったので、DC48の音には正直驚いた。決して静かといはいえないが、この音ならば特別にうるさいという感想を抱く人はいないと思う。

DC48の電源ONからパワーモードの切り替え。パワーモード「強」では甲高い音が出るものの、動作音自体の音量はごく一般的な掃除機のそれに収まっている

 吸引力はどうか。使い始めてすぐに感じるのが、その吸引力の高さ。フローリングや畳はもちろん、タービンヘッドを回転させてカーペットやラグマットを掃除すると、いままででは何往復もさせないととれなかった、毛足に絡まっていた髪の毛やホコリが1回でとれる。吸引力が強いので、脱衣所のバスマットなどはパワーモードを「弱」にしないとマットを持ち上げてしまい掃除ができないほどだ。

 ヘッドを床やカーペットに押しつけて掃除する必要もなく、また、前述のように本体が取り回しやすいこともあり、DC48は掃除を楽しいものに変えてくれる掃除機であると感じる。ただし、収縮式パイプは一杯まで伸ばしても手元からブラシの先まで約105センチ(実測値)で、身長170センチを超える人が掃除機をかける際にはやや腰をかがめる格好となり、長時間の使用ではやや疲労を感じるかもしれない。

 そうして吸い込まれたゴミやホコリはクリアビンに集められてゆき、「MAX」ラインまでたまる前にゴミ箱へ捨てることとなる。クリアビンの取り外しは本体上部の赤いボタンを押すことで行えるのだが、掃除する部屋を変えるときなど本体を持ち上げるときに赤いボタンに触れてしまい、意図せずにクリアビンが外れてしまうことがあった。移動時にはクリアビン側ではなく本体側のグリップを持つようにすれば防げる事態とはいえ、クリアビンの取り外しはボタンではなくスライド式スイッチであれば良かったかと感じた。

photophoto クリアビンの取り外しには赤いボタンを押す。本体上部のちょうど中央にあるので、本体を持って移動する際に誤って押してしまいがち

 「吸引力の変わらない」というキャッチフレーズについては試用期間が2週間足らずのために体感するには至っていないが、ゴミをクリアビンの「MAX」ライン近くまでまで吸い込んでも吸い込む力が衰えないことを確認できた。説明書によれば、サイクロン内部のフィルターは年1回の掃除が推奨されているが、1年使っても吸引力が落ちないかは今後の経過を見守りたいと思う。

photophoto クリアビンに集まったホコリはワンプッシュで下へ落とせる(写真=左)、サイクロン内部のフィルター。年1回の水洗い掃除が推奨されている(写真=右)

 掃除機は既に日常に欠かせない家電製品であるとはいえ、携帯電話やパソコンに比べると耐久財として側面が強く、エアコンや冷蔵庫などと同様、必要に迫られないと買い換えないものであることは、肌感覚でも理解できるところである。

 では買い換えるときには何を基準にするか。最近ではルンバのようなロボットタイプも人気だが、一般的な買い換えとなれば、形状(本体とヘッドがホースでつながっているキャニスター型、縦長のスタンド型、小型のハンディ型)と集じん方式(紙パックかサイクロン)、それに価格をてんびんにかけての選択になる。

 価格面を見ると今回試用したDC48(タービンヘッド)の同社直販サイト価格は8万9800円と、キャニスター型掃除機としては高価と言わざるを得ない。ただ、同社製品で欠点といわれていた音に対して大幅な改善が施され、なおかつ、スモールサイズで取り回しも容易、強力な吸引力は変わらずとなれば、購入を検討する価値はある。特にカーペットに対する吸引力は目を見張るものがあるので、敷き詰め型カーペットの部屋が多いお宅には強くお勧めしたい。

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