ソニーは1月21日、カナル型イヤフォン「EXシリーズ」の新製品として「MDR-EX650」および「MDR-EX450」を発表した。ハウジングに真ちゅうやアルミニウムといった金属を用いた通称「METAL EX」。2月14日に発売予定で、希望小売価格は「MDR-EX650」が税込み9975円、「MDR-EX450」は6195円。
両モデル共通の特長として、新開発の12ミリ径振動板が挙げられる。一般にダイナミック型ドライバーの振動板は、中央のドーム部分と溝のあるエッジ部分に分かれるが、新しいドライバーではドーム部分を16ミリ径振動板と同程度まで拡大している。「ドーム部分は振幅して実際に音を出す部分。ドーム面積が大きくなると振幅も大きくなり、低域から高域までクリアに再現できる」(同社)。一方、細くなったエッジ部分は、100種類以上の試作機を作って溝の深さや数を決めたという。
あわせてマグネットも強化した。新しい振動板に合わせて16ミリ径ドライバーと同等サイズのネオジウムマグネットを用い、さらにロングボイスコイルにより“ひずみ”の少ない音を目指した。「ボイスコイルを長くしたことで、どれだけ動いてもボイスコイルがマグネットに接することになり、磁力にムラが生じない。強力かつリニアリティの高い駆動系により、小型ながら高感度で低歪の音響特性を実現した」(同社)。
“METAL EX”の由来でもあるメタルハウジングは、モデルごとに異なる素材を使用している。「MDR-EX450」にはアルミニウムハウジング、そして上位機の「MDR-EX650」には、管楽器などにも使われる真ちゅうをハウジングおよび音の通り道である音導管に採用した。「このクラスのイヤフォンに真ちゅうが使われることはまずない」(同社)。なお、音導管は不要な振動を抑えるとともにヌケの良い中高音を実現するため、ぎりぎりまで細くした。
従来は高級機のみで採用していた「ビートレスポンスコントロール」も両モデルに搭載。ハウジング上に設けた通気孔(ポート)によって低域の過渡特性を改善する。このほか、イヤーピース部分に角度を付けて耳の奥まで装着できるようにした「アングルドイヤーピース」、固さの異なる2種類のシリコンを組み合わせる「ハイブリッドイヤーピース」などで装着性も向上させた。
コードは、1.2メートルのY型で、表面に溝を刻んで摩擦を減らしたセレーションコードとなっている。プラグは金メッキのL型ステレオミニプラグ。コード長アジャスターとキャリングポーチが付属する。
型番 | MDR-EX650 | MDR-EX450 |
---|---|---|
型式 | 密閉ダイナミック型 | |
ドライバー | 12ミリドーム型 | |
感度 | 107dB/mW | 106dB/mW |
再生周波数帯域 | 5〜2万8000Hz | 5〜2万5000Hz |
インピーダンス | 16オーム | |
最大入力 | 100mW | |
重量(コード含まず) | 約9グラム | 6グラム |
価格(税込み) | 9975円 | 6195円 |
発売時期 | 2月14日 | |
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