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拭き掃除もロボットにおまかせ! iRobotの「ブラーバ380j」日本上陸

» 2014年07月01日 14時59分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]

  セールス・オンデマンドは7月1日、米iRobotの家庭用掃除ロボット第2弾「床拭きロボット ブラーバ380j」を発表した。7月4日から公式通販サイト「アイロボットストア」限定で販売する。直販価格は3万3000円(税別)。

「床拭きロボット ブラーバ380j」。本体カラーは光沢のあるホワイト

 ブラーバは、米Evolution Roboticsが開発・販売していたオートマティック・フロアクリーナー「Mint」(ミント)をベースにしたロボット掃除機だ。2012年に同社を買収したiRobotが独自の改良を加えて発売したもので、現在では世界30カ国で販売されている。「ブラーバ380j」は、米国で販売されている「ブラーバ 380t」の電源部を日本仕様に変え、本体カラーを光沢のあるホワイトに変更したもの(もとはブラック)。もちろん日本語説明書も付属する。

 ブラーバは、フローリングやタイル、クッションフロアなどの“硬い床”に特化した拭き掃除ロボット。「B5を少し大きくしたくらい」のサイズで、後部にある2つの車輪で自走しながら、底面のクリーニングパッドで床を拭く。このクリーニングパッドは着脱が可能で、取り付けるパッドとクロス、動作モードの組み合わせで“水拭き”と“から拭き”の両方に対応した。

底面にある2つの車輪で移動する(左)。クリーニングパッドを装着する部分。磁石で固定する仕組みだ(右)

 まず水拭きの場合は、付属のウェットクリーニングパッドに水を入れ、ウェットクロスを装着。「ウェットモード」ボタンを押せば掃除が始まる。パッド中央の“導水キャップ”を通じて水がじわじわと出てくるため、クロスは常に濡れた状態で、約20畳という広範囲を一度で水拭きできる仕組みだ。

 一方のドライモードでは、付属のドライクロスのほか、市販の使い捨て“お掃除シート”も使用できる。ドライクリーニングパッドの背面にある切れ込みの入ったゴムパーツにシートの端を挟み込んで固定すればいい。

「ウェットモード」と「ドライモード」に対応

「ウェットクリーニングパッド」。水を入れると(左)、中央の導水キャップ(右)から水がじわじわと出てくるため、クロスは常に濡れた状態になる

ドライクリーニングパッド。ゴムの切れ込みにお掃除シートを挟んで固定する(左)。本体に取り付けたところ。磁石でぴたっと固定される(右)

 ウェットモードでは、ブラーバは人がモップがけをするように前後に移動しながら掃除するが、ドライモードは直線的に室内を往復運動することで広いエリアをカバーする。これは「拭き掃除の場合、往復しながらの掃除が効果的であるため」(同社)。また本体には複数のセンサーを備え、障害物や段差を検知して自動的に方向転換を行う。乗り越えられる段差は約3ミリまでとなっており、ラグマットなどに乗り上げる心配はない。掃除が終了すると、最初に動き出した場所に戻って停止する。

クリーニングパッドの取り付け部。丸い部分がセンサーになっており、下に床がないと方向転換する(左)。操作ボタンはわずかに3つ。電源とウェットモード、ドライモードのみ(右)

 またブラーバには、部屋の状態を常時マッピングして床の“拭き残し”をなくす機能がある。その精度を上げるのが、「NorthStarキューブ」と呼ばれる四角い箱だ。キューブは上面に2つの赤外線送信部を持っており、電源を入れると天井に向けて赤外線を照射する。ブラーバが本体上面のセンサーでそのポイントを感知することにより、「GPSのように正確な位置情報を把握できる」という。「室内をくまなく、正確に掃除するための技術」(同社)。

マッピング技術の概要

「NorthStarキューブ」。天面の黒い部分に2つの赤外線送信部が入っている

 ブラーバの内蔵バッテリーは、約2000mAhのニッケル水素電池で、ドライモードなら約4時間、ウェットモードでは約2.5時間の連続駆動が可能だ。充電時間は約4時間で、急速充電スタンドを使えば約2時間となる。またノーススターキューブは電源に単二形乾電池2本を使用。「通常使用なら数カ月は使用できる」という。

「NorthStarキューブ」は単二形乾電池2本を使用(左)。お掃除中(右)

 発表会であいさつに立ったセールス・オンデマンドの室崎肇社長は、「日本でもフローリングの床が年々増加し、新築の戸建てやマンションは7割がフローリングになっている」と指摘。その上で、「日本人はきれい好きで、さらに素足で床を歩く習慣があるため、欧米よりもさらにニーズは高いと考えている」としている。なお販路については、「当初はユーザーの声を把握しやすい直販サイトに限定するが、将来的には順次拡大していきたい」と話していた。

ハンドル付きで持ち運びも可能(左)。本体を立てた状態で充電できる急速充電スタンド(右)

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