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オリンパスのスティック型ICレコーダー「Voice-Trek VP-10」購入――パナ、ソニーの製品と比較してみた橘十徳の「自腹ですが何か?」(2/2 ページ)

» 2015年10月20日 16時54分 公開
[橘十徳ITmedia]
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メモリ容量や録音時のビットレートも比較

 「VP-10」には、電源が入っていなくても先端のRECスイッチをオンにするだけですぐに録音を開始できる「ワンタッチ録音」機能がある。同様の機能はソニ−「ICD-TX650」にも搭載されており、余計な操作をせずにワンボタンで録音を開始できるので便利だ。また、さりげなく録音できるように、ビープ音やスピーカー出力などの音が出ないように設定することもできる。

電源スイッチは側面

操作ボタン

 録音する状況に合わせた最適な設定があらかじめ用意されており、胸ポケットで録音するときに適した「ポケット」モードのほか、「会議」「商談」「メモ」と、計4モードから選べる。モード設定も簡単だ。

 このほか、長時間のファイルを分割する機能や、頭切れを起こさないように自動的に3秒前から再生される「文字起こし」モード、ワンタッチで3秒戻ることができる「語学学習」モード、聞きとりやすい音質で再生する「ボイスバランサー」、背景雑音を取り除く「新ノイズキャンセル」、音程を変えずに再生速度を変えられる「早聞き・遅聞き再生」機能など、多彩な再生機能を搭載している。

使いやすい位置にあるRECスイッチ

すぐに録音を開始できる

MP3のビットレートは128kbpsのみ

 本体形状やメモリ容量などの面については、「ICD-TX650」よりも「RR-XP007」に近い「VP-10」だが、ほかの2機種にはない機能はなんといってもUSBダイレクト接続機能だ。ケーブルを持ち歩かなくても済むことにメリットを感じる人は、「ICD-TX650」や「RR-XP007」よりもこちらのほうが魅力だろう。

ディスプレイはとても見やすい

 音質については、録音した音声はクリアで、人の声の細部まできれいに録音できる。「擦れ音」フィルターも実に有効で、胸ポケットに置いた状態でも録音品質は良好だ。

 反面、MP3録音の際のビットレートが128kbpsに固定されている点は、「RR-XP007」や「ICD-TX650」に比べて自由度が低い。ビットレートを変えることができれば、メモリ容量が足りなくなった場合などに録音時間を増やせるし、逆に「ここぞ」という場面で高音質で録音したい場合などにも対応できるので、この点に不満を持つ人もいるかもしれない。ちなみにメモリカードのスロットが用意されていないのは、「ICD-TX650」と「RR-XP007」もすべて同じ。容量については16Gバイトを内蔵する「ICD-TX650」が3製品の中では抜きん出ている。

それぞれに特徴を持ったスティック型ICレコーダー3製品

 大容量メモリ搭載、ワンプッシュ録音可能で薄型ボディのソニー「ICD-TX650」、最も安価だが使いやすく音質も良好なパナソニックの「RR-XP007」、そしてUSBダイレクト接続が可能でワンタッチ録音が可能なオリンパスの「VP-10」と、3製品それぞれ特徴があるが、これらの違いを踏まえた上で比較検討していただきたい。

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