ニールセンは1月26日、日本におけるVOD(ビデオ・オン・デマンド)の利用状況を分析、結果を発表した。
スマートフォンからのテレビ局系VOD(「NHKオンデマンド」「日テレオンデマンド」「テレ朝動画」「TBSオンデマンド」「テレビ東京オンデマンド」「フジテレビオンデマンド」)利用者が昨年比で約10倍にあたる532万人となり、PCからの利用者139万人を大きく上回る結果となった。また、在京民放5社が連携したVOD 「TVer」(ティーバー)の視聴者は、スマートフォンから251万人、PCから57万人に上った。一方、SVOD(サブスクリプションベースド・ビデオ・オン・デマンド、「Amazonプライム・ビデオ」「dTV」「Hulu」「Netflix」「U-NEXT」の上位5社を集計)は、スマートフォンからが781万人、PCからは269万人と、絶対数ではテレビ局系VODを上回るものの、伸び率では横ばいとなっている。
また、平均利用時間はいずれも増加。テレビ局系は2分(2014年11月)から12分へ(2015年11月)、SVODでは同様に5分から31分へと増加した。
スマートフォンからのSVODの利用者数上位3アプリの重複利用状況は、総利用者数201万人のうち、2つ以上のアプリを利用している人は5%で、残りの95%は1つのアプリだけを利用しているという結果となった。
同社シニアアナリスト高木史朗氏は「利用者数の多かったスマートフォンに注目すると、TVerがサービスを開始したことで、テレビ局系のVODは、全体の利用者数が大きく拡大した。また、テレビ局系のVOD、SVOD共に利用時間も大幅に増加、徐々に日本市場においてもサービスの利用が浸透してきている。一方、NetflixやAmazonプライム・ビデオなどが昨年サービスを開始したものの、SVOD(全体)では利用者数は増加していない」と分析、コメントしている。
なお、それぞれの分析は、スマートフォン視聴率情報「Nielsen Mobile NetView」(18歳以上の男女iOS/Androidの利用者各2000人)、およびPC版インターネット視聴率情報「Nielsen NetView」(4万名以上のオンライン視聴者)による2015年11月の調査結果を元にしている。
これ、便利なヤツだ!――民放5局による広告付き無料キャッチアップサービス「TVer」をさっそく試した
LGエレの有機ELテレビ「EG9600」シリーズ、「ひかりTV」のHDR対応4K-VODをサポート
スマホにも4K-VOD:NTTぷらら、国内初のHDR対応4K-VODを「ひかりTV」で提供
「テレビがつまらない」が8割:Hulu、今後利用したいVODサービスで1位獲得――スカパー!調べ
月590円で8万本が見放題:レンタル大手ゲオも参入、定額見放題サービスの「VOD元年」到来か
ソニーとパナソニックの4Kテレビが「ひかりTV 4K」に対応Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR