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ISO感度81万・5軸手ブレ補正のミドルレンジ一眼レフ「PENTAX KP」そのたたずまいは「ミニK-1」

» 2017年01月26日 10時00分 公開
[井上輝一ITmedia]

 リコーイメージングは1月26日、APS-Cフォーマットのデジタル一眼レフカメラ「PENTAX KP」を発表した。発売日は2月23日、価格はオープンで、リコーイメージングのオンラインストアではボディー単体で12万7500円(税別)となる。レンズキットは用意しない。ボディーカラーはブラックとシルバーの2色を展開する。

最高81万のISO感度と5軸5段の手ブレ補正で「夜景をスナップする」という「PENTAX KP」
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PENTAXのシルバーモデルはこれまで限定であることが多かったが、今回は限定扱いではなくブラックと同様に生産する
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 PENTAX KPはミドルレンジに位置付けられ、既存モデルの「K-3 II」や「K-70」などのラインとも異なるという。外観の武骨なデザインは同社のフルサイズフラグシップ「K-1」と同じデザインチームによるもの。

 今回ISO感度を最大81万9200まで上げたことと、5軸手ブレ補正による5段分の補正機能から「夜景をスナップできる」ことをうたう。

 CMOSイメージセンサーは新型のものを採用し、ローパスフィルターレスで有効画素数は約2432万画素だ。

 画像処理エンジンはK-1と同じ「PRIME IV」を搭載し、さらにK-70で搭載したノイズ処理を請け負う「アクセラレーターユニット」の最新のものをPRIME IVと組み合わせることで基本感度から超高感度まで高画質を実現した。

 手ブレ補正機構は先に書いたように5軸5段で、K-1にも搭載した「SR II」だ。イメージセンサーユニットを1画素ずつずらして4回撮影した画像から1枚の画像を合成する超解像技術「リアル・レゾリューション・システム」や、露光中にイメージセンサーを微小振動させることでモアレ軽減効果が得られる「ローパスセレクター」機能も搭載する。

 シャッタースピードはメカシャッター時で最高速度1/6000秒、電子シャッター時で最高速度1/24000秒だ。連写速度は最高7fpsとなる。

 光学ファインダーは視野率約100%、ファインダー倍率0.95倍を実現した。AFシステムは「SAFOX 11」を採用。測距点27点のうち中央部25点がクロスセンサーで、AFの低輝度限界は-3EVまでとなる。SAFOX 11はK-3 IIにも搭載されているが、今回AFアルゴリズムを見直し従来に比べて高速かつ快適な合焦を実現したという。

 3型の背面モニターは上下チルト式で、解像度は約92.1万ドット。夜間撮影時に目に優しい赤色画面表示機能を搭載する。

 グリップは使用レンズや撮影スタイルに応じてS、M、Lの3種類を付け替えられる。グリップMとLは別売となり、Mは税別4500円、Lは税別5500円でPENTAX KPと同様に2月23日から発売する。

付け替え可能な3サイズのグリップ
グリップS装着時
グリップM装着時
グリップL装着時

 バッテリーグリップは専用の「D-BG7」を用意する。こちらにはPENTAX KP専用のバッテリー「D-LI109」の他、K-1やK-3 IIに採用されている「D-LI90P」も使用可能だ。また、上記のグリップLがパッケージに同梱する。発売日は近日としており、価格は税別3万3500円。

バッテリーグリップを装着したPENTAX KP

 PENTAX KPの本体サイズは約131.5(幅)×101.0(高さ)×76.0(奥行き)mmで、重量は約703g(バッテリー、SDメモリーカードを含む)。外部インタフェースUSBポートを持つが、データ通信やSlimPort-HDMI変換アダプターを介しての映像出力用であり、USB充電には非対応。

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