レンズを外すとこうなっている。
ミラーレス一眼は常時イメージセンサーに光を当ててそこから作った映像を背面モニターやEVFで覗いて使うので、普段はシャッターが開いた状態。シャッターを切るとまずシャッター幕が下りて、それから必要な時間だけ開く
構造上、電源オン時は常時イメージセンサーが仕事してるので、その分電気を食うわけです
一眼レフとミラーレス一眼を撮り比べると分かるが、一眼レフの方がシャッター音がでかい。
一眼レフが「カシャン」だとすると、ミラーレス一眼は「カシッ」というくらい。
一眼レフの場合「ミラーが動く音」と「シャッター音」の両方が聞こえるからだ。
シャッター音というよりは、ミラーが上下するときの音がでかいのだ。
ミラーの上下動は他にもデメリットがある。
ひとつは連写速度を上げにくいこと。連写時は1枚撮るごとにミラーが素早く上下動を繰り返すので(そうしないとファインダーがブラックアウトしちゃうし)、連写速度を上げるにはミラーの動きも早くしなきゃいけない。
こういうメカ的な部分は性能を上げるのにコストがかかるので、フラッグシップ機とお手軽なエントリー機では連写速度が全然違う。
もうひとつは「ミラーショック」と呼ばれる微細な振動。
ミラーが瞬時に動いて素早く止まるので、当然そのときに振動する。その振動が微妙に手ブレに影響するのだ。
定量的に測ったことはないけど、感覚的には一眼レフの方が手ブレしやすい。
特に低価格で軽いエントリー向けのカメラの方がぶれやすい。軽い分ミラーショックも伝わりやすいから。
ハイエンド機になると、ミラーショックを抑えたり、そのときの振動が伝わりにくい構造になっているのでいいが、当然そうするにはコストがかかるわけで、同じ一眼レフでもエントリー機とハイエンド機でシャッター音が全然違うのは、中身が違うからなのである。ハイエンド機の方がタイトな音がする。
連写すると分かるけど、ハイエンド機のシャッター音はリズミカルで心地良い。エントリー機だとちょっと“よっこらしょ”って感じがする。
新製品が出るたびに、今度のカメラはシャッター音がいい、シャッター音がイマイチって声が出てくるけど、シャッター音やシャッターを切ったときに手に伝わる振動ってほんとに機種によって違うのだ。ある程度以上のレベルになると好みが出てくるので簡単に良し悪しはいえないけど。
ミラーボックスを持たないミラーレス一眼でも、シャッター機構は備えてるわけで、シャッター音は機種によって全然違う。
ポピュラーなのは「シャッター幕」と呼ばれる黒い2枚の幕が連動して動いて、指定した時間だけ光を当てるという方式(フォーカルプレーンシャッター)。
シャッター幕はイメージセンサーサイズが大きいほどデカくなるので、一般的にシャッター幕が動いたときの音も大きい。
逆に普及型コンデジクラスになると、ほんとにかすかな音しかしない。
「カシャッ」「カシッ」「カッ」というくらいの差はある。
これもメカニカルな構造なので、スピードに限界がある。
コストをかけられるハイエンド機は最高で1/8000秒、エントリー機だと1/2000から1/4000秒になる。
スマートフォンのカメラにシャッター音はない。
日本ではどうあがいても「スピーカー」からそれっぽい音が鳴るわけだが、シャッター自体は無音だ。
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