2010年1月1日0時、特にカウントダウンなどもなく、静かに年越しの瞬間を迎える。しかし、年が明けるとどこからともなく歓声があがり、「あけましておめでとう」と言い合う姿がそこら中で見られた。
同時に本殿の隣では神楽奉納が始まった。鷲宮神社Webサイトによると、この神楽は鎌倉時代の記録にも残っているもので、関東神楽の源流と評価されているという。伝統の神楽と『らき☆すた』が共存しているのは、中々興味深い光景であった。
もはや観光名所と化しているのが絵馬奉納所。『らき☆すた』などの漫画絵が描かれた絵馬が半分近くを占めており、多くの人が盛んに写真を撮っていた。「100拝目!!」と書かれた絵馬を見た高校生くらいの2人組が「近くに住んでいる俺らでも、そんなに行っていないよな」と感心していたのが印象的だった。
参拝の長い列は時とともに短くなり、3時半ころにはなくなった。実際に行ってみて気付いたのだが、年越しの時点で参拝していたのはほとんどが地元の人で、『らき☆すた』ファンはそれほどいなかった。元日の始発電車に乗った人が200人くらいだったことを考えると、『らき☆すた』ファンは多くても全体の2割ほどではなかったかと想像する。
産経新聞によると埼玉県警地域課では2010年正月三が日の鷲宮神社初詣の人出を、2009年並みの42万人と予想しているという。アニメによる町おこしは一過性に終わるのか、それとも長く根付いていくのか。今後の動向にも注目していきたい。
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