そして3つめは、配信技術を高めることによって「中抜き」を廃し、アドネットワークの広告単価を上げていけるはず、という期待だ。「現在のアドネットワークでは、メディアと広告主の間にさまざまな人たちが介在しています。順番に言うと、メディア、SSP※、アドネットワーク、DSP※※、広告代理店、広告主……という具合です。こんなに間に挟まっていたら、メディアの取り分がなくなってしまうのは当然です。そこで我々は、SSPなどが行っていることをAMoAdの機能の中に取り込むことによって、間に挟まる人を減らし、メディアの取り分を増やしたいと考えているのです」
AMoAdは4月19日、イールドマネジメント機能を導入したというプレスリリースを出している(参照リンク)。イールドマネジメント機能とは、AMoAdのアドネットワーク内の広告在庫に余りが出た場合、AMoAd以外のアドネットワークなどの広告を配信することで、提携するメディアの収益最大化を図る機能のことで、SSPの基本機能だ。今後同社では、イールドマネジメント機能をAMoAdの基本機能として提供し、SSPを入れなくてもいいようにしていくという。
小池社長は、スマートフォン市場を健全なマーケットにしたい、と話す。「まず、いいメディアが参加してくれるアドネットワークを作りたい。『スマートフォンのアドネットワークも(モバイル広告と同じく)安いんだね』となってしまってはいけない。価格が上がれば、メディアに還元していくことができます。そして、ナショナルクライアントなど、ユーザーが広告を見てうれしい広告主を集めたい。属性が近い読者が集まる媒体にはそこに合った広告を出して行くことで、効果が高まるはずです。
ユーザーに対しては(表示)負荷が少なく、見て楽しい広告を。目指しているのは、『マネされるサービス』です。日本で作った広告技術が、他の国でも使われるようになりたいですね」
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