アフィリエイト市場が拡大している――その要因は意外にもあの業界のお客さん仕事をしたら“けしからん奴”を見つけた(3/7 ページ)

» 2013年05月08日 08時01分 公開
[土肥義則,Business Media 誠]

木村:弊社の売上構成比を見ていただけますか? 金融がトップで、約4割を占めています。こうした状況が続いている要因のひとつとして、1件当たりの成果報酬単価が高いことが挙げられます。消費者金融に強いWebサイトは数が限られているので、どのポジションに広告枠を掲載するかによって、成果が大きく違ってきます。各社はその枠を取るために、出稿する金額が上昇傾向にあります。

バリューコマースのカテゴリー別売上高構成比率

土肥:その“特等席”の金額が上がると、御社の売り上げも上がるわけですね。

木村:はい。例えば、消費者金融A社はこれまで1件の申し込みに対して1万円を出して、特等席を抑えていましたが、B社が1万2000円を出してきたので、じゃあA社は1万3000円、じゃあB社は1万4000円……といった感じですね。

 その結果、売上高構成比の割合を見ると、キャッシングが高くなっています。一方の物販は数%の料率でやっているので、構成比の割合は伸び悩んでいますね。

土肥:うーん、それでも納得がいきません。だって消費者金融の会社が減っていて、貸付残高が減っている状況ですよ。下のグラフを見ていただけますか? これは店舗数を示したものですが、だだ下がりですよ。貸し手と借り手の数が減って、借りる金額が制限されてるのに……御社には“よい風”が吹いているなんて、不思議で、不思議で。

貸金業者数の推移(出典:金融庁)

木村:ネットを使って、消費者金融からお金を借りる人が増えたのではないでしょうか? これは全体的にいえることですが、ここ数年、これまでネットを使ってこなかった層の人たちが、ネットを使い始めています。

 あと「消費者金融のサービスを比較したい」という人も増えたのではないでしょうか。「どこの会社が自分に適しているのかな」「一番条件のいい会社はどこかな」といったことを調べて、契約を結ぶ。リアルの店舗を見ても自分に適した会社はどこか、なんてなかなか分からないので、“借りる前に比較する”人が増えてきたのかもしれません。

土肥:なるほど。あとリアルの店舗は減りましたが、無人契約機も減った感じがしますよね。

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