木村:それでもA社は、この右にあるサイトのことを「けしからん!」と思っているんですよ。例えば、GoogleやYahoo! などで検索したワードに連動する広告を表示させるのには、広告料を支払わなければいけません。これは「リスティング広告」と呼ばれているものですね。例えば「A社」というキーワードが100円で買えていたのに、右に掲載されているサイトの運営者が120円で落札するとどうなりますか? 本物のA社の広告が、右のものよりも下に表示されてしまう。
土肥:それはいけませんねえ。
木村:A社としては「それはさすがにマズい」ということになるので、130円で入札しなければいけません。そうなると、コストがどんどん上がってしまう。結果、クライアントが困ってしまいますよね。
土肥:そこで御社のパトロール部隊が登場! というわけですか?
木村:はい。最初は「A社というキーワードを使ってはいけませんよ」とイエローカードを出すのですが、それでも止めない場合はレッドカード……つまり退場ですね。
土肥:なりすましに近い行為は、違法ですか?
木村:違法ではありません。どちらかというとマナーに近いですね。会社によっては、自分の会社名を購入されても、気にしないところがあります。「どうぞ、どうぞ。どんどん使ってください」といった感じで。
土肥:どういうことでしょうか? 先ほどの話でいうと、自社のキーワード料が上がっていきますよ。
木村:すべての会社がキーワードを購入しているわけではありません。そうした会社は、Webサイトの運営者に「集客をお願いします」といったスタンスですね。
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