矢野経済研究所は7月26日、2012年度のキャラクタービジネス市場規模が前年度比97.7%の2兆3075億円だったと発表した。大ヒットとよべるキャラクターに乏しく、2013年度も微減の傾向が続く。
矢野経済研究所では、2012年度には新たな大ヒットキャラクターが生まれることもなく、人気の高い有力キャラクターも全体的に低調だったと総括。動画サイト生まれのキャラクターやスマートフォンのアプリケーションで使われたキャラクターなど、新たな分野からのヒットキャラクターも登場しているが、市場規模をプラス成長にするには至らなかった。当面、こうした状況が継続するものと予測しており、2013年度の市場規模は前年度比98.8%となる2兆2800億円を予想する。
キャラクタービジネス市場規模推移(出典:矢野経済研究所)
キャラクタービジネス市場は商品化権と版権によって構成される。商品化権市場を分野別にみると、玩具が最も多い47.0%を占める。幼児向け特撮番組やTVアニメなどの定番キャラクターは安定した人気があるものの、近年好調だったトレーディングカードゲームが低調だった。また、玩具以外の分野では全体的に縮小傾向にある。
2012 年度キャラクタービジネス商品化権市場 分野別構成比(出典:矢野経済研究所)
- キャラクタービジネス、版権市場は縮小も商品化権市場は拡大
矢野経済研究所の調査によると、キャラクタービジネスの2010年度市場規模は前年比1.7%減の2兆3895億円と、5年連続で縮小したことが分かった。用途別では、版権市場が縮小している一方、商品化権市場は拡大しているようだ。
- キャラクタービジネスの市場規模は4年連続で縮小
矢野経済研究所は、「キャラクタービジネスに関する調査結果」を発表、2008年度のキャラクタービジネス市場規模(商品化権および版権の合算値)は2兆4630億円と前年度比2.2%減となったことが分かった。
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