写真で解説する「INFOBAR A02」(外観編):HTC J butterflyとの違いもチェック
auの春モデルとして登場する「INFOBAR A02」は、スペックを順当に向上させながら、デザインやUIに新しい要素を取り入れた意欲作。外観編では、各パーツの特徴や持ちやすさ、そしてHTC J butterfly/INFOBAR A01との違いなどを紹介する。
スマートフォンのINFOBARとしては、「INFOBAR A01」(2011年6月発売)、「INFOBAR C01」(2012年2月発売)に続く3機種目となる「INFOBAR A02」。A01とC01はシャープ製だったが、A02はHTCが開発している。約1年ぶりに登場するだけあってスペックが向上したのはもちろん、デザインやUI(ユーザーインタフェース)にも新しい要素をふんだんに取り入れている。まずは外観から見ていこう。
まず一目見て大きな違いだと分かるのが、A01にあった前面の物理キーがなくなり、画面内に戻る/ホーム/マルチタスクキーを用意していること。INFOBARといえばタイル状の物理キーが印象的だったが、INFOBAR A02ではディスプレイと本体サイズのバランスを考慮してか、前面は物理キーなしのフルフラットな形状になっている。INFOBARはその名のとおり「情報のバー」だと考えると、前面のキーは必須ではないのだろう。INFOBAR A01にあった3色のキー(NISHIKIGOIならレッド、水色、ベージュ)は、A02ではサイドキーや電源キーが継承している。
本体カラーはINFOBARの定番色である「NISHIKIGOI」に加え、白ベースの「ICE GRAY」と青ベースの「AOAO」をラインアップしている。説明員によると、ICE GRAYはベーシックなカラーとして用意したが、AOAOはINFOBARとしてはチャレンジングな色だという。「INFOBAR A01のCHOCOMINT、INFOBAR C01のKIIROのように、INFOBARでは毎回チャレンジングな1色を用意している。A02ではNISHIKIGOIとICE GRAY以外の色をたくさん検討したが、“濃い青”は春の流行色なので採用した」とのこと。「INFOBARにない、電子機器にありがちな色をあえて採用した」のは、より男性ユーザーにアピールしたかったためだという。「これまでのINFOBARでは女性6割、男性4割を取ることを目指していたが、INFOBAR A02では男性6割、女性4割を目指している」との理由から、男性に好まれそうな青を選んだそうだ。
メーカーがHTCということで、どのモデルがベースになっているのか気になるが、「ゼロから設計をしたのでベース機は存在しない」(説明員)とのこと。カメラモジュール(約800万画素CMOSのメインカメラと約210万画素CMOSのインカメラ)やチップセット(LTEモデムチップのMDM9615とクアッドコアCPU搭載のアプリケーションプロセッサーAPQ8064)など、一部「HTC J butterfly」と共通の部材はあるが、「基板をはじめ、内部の構成は異なる」(同)。ディスプレイにはHTC JやHTC J butterflyと同じく曲面ガラスが用いられており、立体的な印象を強めている。
HTC J butterflyとのスペック上の違いは、まずディスプレイが5インチフルHD液晶ではなく、4.7インチHD液晶であること。また液晶パネルには、シャープのCG Siliconが採用されている。バッテリー容量はHTC J butterflyの2020mAhから2100mAhにアップしており、リアカバーを外して交換もできる。またLTEエリア内の連続待受時間が、HTC J butterflyの約270時間より160時間長い約430時間なのは心強い。防水性能はIPX5に加えてIPX7もサポートし、新たに防塵(IP5X)にも対応する。もちろん、4G LTE、おサイフケータイ、ワンセグ、赤外線通信、NFCもきっちりサポート。HTC J butterflyでは2GバイトあるRAMが1Gバイトなのは気になるが、これについて説明員は「HTC J butterflyは5インチフルHD液晶を搭載しているので2Gバイトとしたが、4.7インチHD液晶のINFOBAR A02は1Gバイトでも十分だと判断した」と話していた。
INFOBAR A02 | HTC J butterfly | INFOBAR A01 | |
---|---|---|---|
サイズ(幅×高さ×厚さ) | 約70×138×9.7ミリ | 約71×143×9.1ミリ | 約63×118×11.8ミリ |
重さ | 約147グラム | 約140グラム | 約113グラム |
OS | Android 4.1 | Android 4.1 | Android 2.3 |
プロセッサー | MDM9615+APQ8064(1.5GHzクアッドコア) | MDM9615+APQ8064(1.5GHzクアッドコア) | MSM8655T(1.4GHzシングルコア) |
メモリ(ROM/RAM) | 16Gバイト/1Gバイト | 16Gバイト/2Gバイト | 2Gバイト/512Mバイト |
外部メモリ | microSDHC(最大32Gバイト) | microSDHC(最大32Gバイト) | microSD/microSDHC(最大32Gバイト) |
ディスプレイ | 約4.7インチ HD(720×1280ピクセル)CG Silicon TFT液晶 | 約5.0インチ フルHD(1080×1920ピクセル)super LCD液晶 | 約3.7インチ QHD(540×960ピクセル)NewモバイルASV液晶 |
連続待受時間 | LTE:約430時間、3G:約450時間 | LTE:約270時間、3G:約360時間 | 3G:約220時間 |
連続通話時間 | 約900分 | 約750分 | 約330分 |
LTE(下り/上り) | 75Mbps/25Mbps | 75Mbps/25Mbps | - |
WiMAX | - | - | - |
3G(下り/上り) | 9.2Mbps/5.5Mbps | 9.2Mbps/5.5Mbps | 9.2Mbps/5.5Mbps |
カメラ(メイン/イン) | 約800万画素裏面照射型CMOSセンサー/約210万画素裏面照射型CMOSセンサー | 約800万画素裏面照射型CMOSセンサー/約210万画素裏面照射型CMOSセンサー | 約805万画素CMOS/- |
バッテリー | 2100mAh(交換可能) | 2020mAh(交換不可) | 1020mAh(交換可能) |
赤外線通信 | ○ | ○ | ○ |
おサイフケータイ | ○ | ○ | ○ |
NFC | ○ | ○ | - |
ワンセグ | ○(アンテナ内蔵) | ○(アンテナ内蔵) | ○(アンテナ外付け) |
防水 | IPX5/IPX7 | IPX5 | - |
防塵 | IP5X | - | - |
国際ローミング | CDMA、GSM、GPRS、UMTS | CDMA、GSM、GPRS、UMTS | GSM/CDMA |
画面サイズが4.7インチながら、幅が70ミリなのは少々気になる。発表会場では長時間操作できなかったが、幅71ミリのHTC J butterflyと同様、片手での操作は指が疲れてしまうかもしれない。一方で、左側面に新たに搭載したファンクションキーは、片手で操作しやすくなるよう配慮したものでもある。このキーから画面のオン/オフや着信の応答と終話ができるほか、カメラ撮影時にはシャッターボタンとしても使える。後ほどソフトウェア編でも紹介するが、ホーム画面表示中やほかのアプリ起動中に押すと、カテゴリーごとにまとめたアプリ一覧の「List View」が表示される。操作に迷ったらこのキーを押せばいいわけだ。
ボディはHTC J butterfly以上にラウンド感が強調されており(特に4隅がうまく削がれている)、手にしっかりフィットする。下端部の背面寄りの部分に溝が入っており、ここに爪を引っかけてリアカバーを外す。カバーは柔らかくて外しやすい。また、溝はMicro USB端子カバーの下まで入っており、ここに爪を引っかけるとカバーを開けやすい。HTC J butterflyのコネクタカバーは固くて開けにくかったが(加えてカバーが取れた人も多いようだ。筆者のHTC J butterflyのカバーも取れてしまった)、INFOBAR A02は安心して使えそうだ。
塗装されているので分かりにくいが、側面のフレーム部分はアルミで作られている。このフレーム部分はアンテナとなっており、右上の逆L字部分にワンセグアンテナ、左下のL字部分に通信用のメインアンテナが入っている。右側面には卓上ホルダ用の充電端子が用意されている。INFOBAR A02に同梱はされないが、卓上ホルダは「なるべく早く発売できるよう検討している」(KDDI)とのこと。このほか、INFOBAR A01にはなかったストラップ取り付け用の突起物が、リアカバーを外したところにある。
INFOBAR A02発売と同時期に、専用のアクセサリーも「au + 1 collection」としてauオンラインショップやauショップなどで販売する。中でも注目したいのが、INFOBAR A02と同じく深澤直人氏がデザインしたオリジナルカバーだ。クリアパネルの上に、INFOBAR A02各色の壁紙と同色の模様があしらわれており、本体色・壁紙と合わせて統一感を持たせられる。価格は2940円。
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