「iOS 7」で使い勝手が大きく改良――通知/コントロールセンター、Air Dropなどを試す:iPhone 5sロードテスト 第3回(2/2 ページ)
iPhone 5sには新たなOSである「iOS 7」が搭載されている。今回はこれまでのiOS 6に比べ、どう使いやすく進化したのかを見ていこう。
「おやすみモード」は使い方を覚えれば便利
コントロールセンターにある三日月のアイコンを見て、何の機能か不思議に思った人もいるだろう。これは「おやすみモード」という機能で、iOS 6から継続して搭載されている。このモードをオンにすれば、着信音、バイブレーション、画面表示による通知をオフにできる。これだけを聞けば「マナーモードと何が違うのか?」とお思いだろう。
通話の場合、マナーモードではバイブレーションの有無とパターンを設定できる。一方、おやすみモードでは、「すべての着信を通知しない」「特定の人のみ着信を許可する」「同じ人から3分以内に2度目の着信があったときのみ通知する」といった設定が用意されている。
また、マナーモードをオンにしたところで、着信時や通知時に画面の点灯をやめることはできないが、おやすみモードでは画面が点灯することもない。まさに“おやすみ中にiPhoneを気にせず過ごすためのモード”だといえる。
さらに、時間指定によるオン/オフも可能だ。毎日寝る時間が決まっている人などはこの機能を活用するといいだろう。
ただ、正直なところ、筆者はこの機能をほとんど使ったことがない。万が一、就寝中に家族や仕事に大きなトラブルが起こったことを告げる着信があっても困るし、就寝中に着信や画面の点灯が気にならないというのもある。ただ、“おやすみ”といえども、仕事に集中したい場合や映画館などマナーに気をつけなければならない場合などに利用するのもひとつの手だ。
写真の交換が劇的に便利になった「AirDrop」が大活躍
コントロールセンター内にある「AirDrop」も、iOS 7で新たに搭載された機能だ。iOS端末には赤外線通信が搭載されていないので、連絡先や写真の交換がしにくかった。しかし、AirDropを利用すれば、iOS 7搭載の端末同士であればワイヤレスでのデータ転送が可能になる。対応デバイスはiOS 7以降をインストールしたiPhone 5s、iPhone 5c、iPhone 5。iPad mini、iPad(第4世代以降)、iPod touch(第5世代)にも対応する。iPhone 4、4Sでは利用できないので注意しよう。MacにもAirDrop機能があるが、PCとの互換性はないのがやや残念だ。
AirDropで共有できるデータは、写真や動画、連絡先、Safariで閲覧中のWebページ、メモなど多岐に渡る。App StoreのアプリやiTunesの楽曲ページなどを共有することもできるので、人にオススメしたいときにも便利だ。
共有方法がシンプルなのも魅力的だ。コントロールセンターで「AirDrop」をタップすると、設定画面が表示されるので、端末の検出を許可する相手を選択する。共有したいデータを表示し、画面下部の共有アイコンを表示したら、データを送信したい相手を選び、相手が受信を承諾すると送信が開始される。受信した側は共有の選択画面で「受け入れる」を表示すれば、データが端末内に自動で保存される。
Air DropではWi-FiとBluetoothを利用して通信する。3GやLTEの電波状態の良くない場所で利用できるのも、この機能の利点だ。
視認性が向上した「マルチタスク」が便利
iOS 6はホームボタンをダブルタップすれば、起動中のアプリの一覧である「マルチタスク」を表示できた。本機能はiOS 7にも継承されている。iOS 6以前はアプリのアイコンが表示されるのみなので多少分かりにくかったが、iOS 7ではアプリのサムネイルが表示されるようになった。
サムネイルを上方向にフリックするとアプリが終了する。Androidでは全アプリをまとめて終了できるので、それができないのは多少不便な気もしている。しかし、画面上に表示されるサムネイルは3枚なので、3本指を使えば最大3つのアプリを同時に終了できる。
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