第2回 地下鉄で聴ける? 音質やバッテリーはどう?――IS03で「LISMO WAVE」を聴いてみた:「IS03」ロードテスト(2/2 ページ)
auケータイやAndroid端末で、全国のFMラジオを聴ける「LISMO WAVE」が開始された。アプリの使い勝手や音質、バッテリーの持ちはどうか。IS03を使って試してみた。
操作感、音質、バッテリーの持ちは?
アプリの操作感は、正直なところ「軽快」とは言い難い。アイコンやキーを押してから反応するまでに間があったり、操作中にアプリが固まって「強制終了」か「待機」を選ぶアラートが立ち上がることもあった。他に起動中のアプリがないときでも挙動がスムーズでないことが多いので、アップデートによる改善に期待したい。
気になる音質は、端末とイヤフォンによって差はあるだろうが、ウォークマン「NW-A847」付属のイヤフォンやiPhone向けイヤフォンで聴いたところ、クリアで高音質だと感じた。端末の内蔵スピーカーだと心もとないが、イヤフォンや外付けスピーカーを組み合わせれば、高音質でラジオを楽しめるだろう。ただ、たまに一瞬だけ「プツッ」と音が途切れることがあるのが気になった。
音質とは直接は関係ないが、LISMO WAVEではCMを放送していないチャンネルが多く、CMのシーンは各チャンネルの音楽に切り替えられる。個人的にはラジオはCMも含めて楽しめるものだと思うので、少し物足りない。CM中に流れる音楽も単調なものが多く、数分続くとテンションが下がってしまう。CMを流して無料にするのは難しいのだろうが、差し替えの楽曲には、例えばLISMO!のCMソングを流すなど、もう少し工夫があってもいいと思った。また、一部の番組は出演者の権利許諾などの事情で配信されない場合があるので注意したい。
外出先で聴くシーンが多いことも想定されるので、バッテリーの持ちも気になるところだ。満充電してからイヤフォンを付けず、LISMO WAVEアプリのみを起動し続けたところ、約3時間15分でバッテリー残量がなくなって電源が落ちた。起動中は5分ほどアプリ経由でWebサイトにアクセスしたりしたので、LISMO WAVEと他の機能をもっと併用したら、さらにバッテリーの消耗は激しくなるだろう。IS03のワンセグ連続視聴時間は約3時間20分(イヤフォン使用時)なので、LISMO WAVEもワンセグと同程度の再生時間と考えてよさそうだ。
音楽映像チャンネルを聴いてみた
ここまで説明してきた、全国のFM放送を聴ける「ラジオチャンネル」のほか、無線LANを利用して音楽映像を視聴できる「音楽映像チャンネル」も提供される。現在提供中の「LISMO WAVE Channel」は、情報料無料で利用できる。音楽映像チャンネルも、ラジオ番組と一緒にチャンネル一覧に表示されるので、ここで「LISMO WAVE Channel」を選べばよい。LISMO WAVE Channelでは、PC向け音楽動画配信サイト「au Exclusive Live」で配信されているライブ映像を楽しめる。本体を横向きにすると自動で横向きの再生となり、画面を拡大しての全画面再生も可能。映像もワンセグよりは滑らかで高精細だと感じた。
ラジオチャンネルと同じく、録画や録音には対応していない。また、音楽映像チャンネルは3G回線では利用できない。
起動に時間がかかること、アプリの動作がやや不安定なこと、録音できないことなど、LISMO WAVEを使うほどに「これが改善されれば」と思うことも多いが、全国のFM放送を、通信の不安定な場所も含めて気軽に楽しめるのは大きい。月額315円という利用料金は賛否の分かれるところだが、類似サービスがないことや、LISMO!連携、LISMO WAVE Channelの無料視聴など、auならではのサービスも盛り込まれているので、個人的には納得できる。
ラジオの魅力の1つは、「この音楽いいかも」と、何気なく聴きながら自分の趣味に合う音楽に出会えることだろう。全国52局にチャンネルが増えれば、出会える音楽の幅も増すはず。LISMO WAVEを活用して新しい音楽ライフを楽しんでみようと思う。
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