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小さいだけじゃない――「Xperia SX」に込めた“プレミアム”と“遊び心”開発陣に聞く「Xperia SX SO-05D」(3/3 ページ)

ソニーモバイルのスマートフォン「Xperia SX」は、「小型」「コンパクト」という言葉で語られがちだが、Xperia SXの本質は少し違う。Xperia SXで目指したものとは。ソニーモバイルの開発陣に話を聞いた。

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NFC、カメラ、海外展開――その他の疑問点

 このほか、機能面で気になったことを内田氏に聞いた。

 まずはNFCについて。海外のXperiaではNFCに対応するモデルも登場しているほか、ソニーモバイルは「SmartTags」といったNFC用の周辺機器も開発している。ただ、日本ではNFC市場が本格的には立ち上がっていないため、Xperia SXでは搭載が見送られた。「NFC自体はグローバル含めて注力していますが、日本でNFC対応機をいつ出せるかは市場の動向を見ながら決めていきます。SXについては、FeliCaでお客さんのニーズに応えられると考えています」

 カメラは有効約810万画素の裏面照射型CMOSセンサーを採用しているが、起動や撮影ができるシャッターキーは、サイズの問題からXperia SXでは見送られた。ただ、ロック解除画面のスライダーから、起動+撮影を行える「クイック起動」は可能。同じく810万画素CMOSカメラを搭載するXperia arcやrayと比べると、カメラレンズは進化しているのだろうか。「周辺部の解像感は、arcやrayと同等以上の性能を持たせています。また機能を進化させつつ、より小型なサイズを実現しています」。ソフトもarcとrayからは進化しており、「UIやスピードで1年間の違いを分かっていただけると思います」と内田氏は胸を張る。

 LTE対応ながら1500mAhというバッテリー容量には一抹の不安を覚えるが、「チューニングは頑張りました」と内田氏。Xperia rayのバッテリー容量も1500mAhだが、rayと比べて持つようになったかは「使い方やアプリの状況によっても違うので何とも言えません」とのことだった。

 ネットワーク関連では、あらかじめ登録した場所に入ると、自動でWi-Fiがオンになる「エリア連動Wi-Fi」が追加された。これはXperia GXでも利用できる、ドコモのXperiaシリーズ共通の機能だ。「Xperia SXはモバイルWi-Fiルーターとしても使えますし、ビジネスにも活躍します」

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イヤフォンを挿すとまさにWalkmanのよう。SONY製のイヤフォン(試供品)が付属する

 Xperia SXにイヤフォンを挿すと、まさにWalkmanのように見えるが、例えば小型のAndroidにWalkman機能を搭載した「Walkman Phone」を日本で投入することは検討していないのだろうか。「そういう話もあると思いますが、今の断面ではWALKMANアプリで十分魅力を引き出していると思います。ソニーモバイルとして、Xperiaブランドでも十分戦っていけると思います」と内田氏。フィーチャーフォン時代はソニエリ独自のブランドがなかったが、スマートフォンではXperiaブランドが浸透しており、今後もXperiaを全面に打ち出していく構えだ。

 Xperia SXでは海外でも十分支持されると思えるが、海外展開については「Xperia acro HDをXperia acro Sとして海外で投入したように、可能性としてはありますが、具体的に言える話はありません」とのこと。


 「実は、Xperia SXでは『小型』『コンパクト』という言葉はあまり使いたくないんですよね」と内田氏が話すように、Xperia SXの本質はサイズそのものではない。冒頭で内田氏も言及したが、このサイズにデザインや機能を、高い次元で融合させたところにある。Xperia SXを手にすれば、大型ディスプレイ搭載機とは違った“プレミアムな”体験ができるはずだ。

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