浦上早苗の中国式ニューエコノミー
ファーウェイは自動車を造るのか造らないのか? 無名メーカーと組んだ「AITO」ヒットで疑心暗鬼が再燃(4/6 ページ)
開発・販売に関与したAITOのヒット
「HI」と「HS」の違いは、市場がない日本では分かりづらく、日本での説明会でも何度も質問がされていた。中国で持たれているイメージだと、HSはHuaweiがより前面に出ている。そしてHIが縮小傾向であるのに対し、HSは勢いがある。
HIの提携先だった広汽集団は今年3月末、提携を解消し自主開発に転じると決議した。他の提携企業2社は、Huaweiのソリューションを搭載した製品を発売しているが、目立った実績は残せていない。
一方、スマートカー事業を統括する余承東(リチャード・ユー)氏が力を入れるHSは、最初の提携先である小康工業集団と共同開発したスマートEV「賽力斯(セレス)SF5」を21年に発売した。同車種の販売は低迷したが、両者は同年12月にHuawei主導の色彩をより強めた新ブランド「問界(AITO)」を立ち上げ、22年に中型SUV「M5」、中大型SUV「M7」などを発売した。
AITOシリーズはスマッシュヒットし、年末には月間販売台数が1万台を超えるまでになった。重慶の中堅商用車メーカーである小康工業集団は、全国的には無名でブランド力もなく、それまで数万元(5万元は約95万円)クラスの製品しか販売経験がなかった。それがHuaweiの支援を受けたことで、製品価格を30万元(約570万円)台に引き上げることもできた。
そのシンデレラストーリーはHSの提携の呼び水となり、より知名度の高い(江淮汽車等を有する)江汽集団、奇瑞汽車も同陣営に加わった。
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浦上早苗の中国式ニューエコノミー
新聞記者を経て、中国へ留学後、中国に関する経済ニュース等を複数媒体で執筆する筆者が、中国の3大IT企業“BAT”を始めとする企業、ブロックチェーンやビットコイン、フィンテックや信用スコア、AIや5Gなど、中国最新のニューエコノミー情報をお伝えする。
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