ノートPCのセキュリティ強化を模索している米Intelは、2008年後半に「盗難対策技術」を導入する。
Intelはこの新しい盗難対策製品について詳しいことは明らかにしていないが、同社のチップセットおよびファームウェアと連携し、ノートPCが盗まれた場合の防御を支援する技術となる。
盗難対策技術はIntelのvProプラットフォーム(Intelのプロセッサとサードパーティーのソフトウェアを組み合わせたPC向けの管理・セキュリティ機能セット)とは異なる。しかし、ノートPCのセキュリティを確保したいIT管理者にとって、一層のセキュリティ強化につながるものになると、Intelモバイル製品部門の戦略立案ディレクター、アナンド・パシュパシー氏は説明する。
多くのユーザーはノートPCそのものの紛失を心配しているが、パシュパシー氏によれば、盗まれたノートPCに保存されていたデータを心配する人もいる。盗難対策技術はその両方に対応することを目指す。
IntelやPCメーカーはハードウェアが主力業務だが、Intelは多数のISVと協力して、データとハードの両方を守るソフトウェアの開発にも当たっている。
パシュパシー氏は言う。「ファームウェアとハードウェアの機能を活用し、既に市場に出回っているソリューションの強化につなげる。当社のISVパートナーの顔ぶれを見ると、データ保護の側面を支援するISVや、資産保護に重点を置くISV、そしてもちろんその2つを兼ねるISVもある」
この技術はほかのHDD暗号化技術と連携し、ノートPCが盗まれたり「不正行為」の兆候があれば、IT管理者がリモートやローカルで管理することが可能になるという。
Intelがチップセットに搭載するこの機能では、ほかのセキュリティ機能も強化される。例えばノートPCが固定位置から動かされ、通常と異なる動作を検出すると、追加のユーザー認証が必要になるように設定できる。
上海で4月2日から3日にかけて開かれた春のIntel Developer ForumでIntelは、この新技術のためFujitsu Siemens Computers、Lenovo、McAfee、Absolute Software、Phoenix Technologies、Utimaco Safewareなどの各社と提携したと発表した。
パシュパシー氏によると、この製品は2008年10〜12月期に登場予定で、IntelはIT管理者の注目を浴びるだろうと期待している。
この技術はまずノートPCに搭載される予定だが、デスクトップPC、特に小型モデルに盗難対策技術を採用することについてIntelに打診してきたPCメーカーもあるという。
盗難対策技術は、Intelが6月にノートPC市場に投入予定のCentrino 2プラットフォーム(コードネームMontevina)には搭載されない。
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